H1 兼山麗澤秘策
【内容】兼山麗澤秘策一
「一一昨十一日新井氏江立寄候処」
【著者】室鳩巣 著、青地兼山、青地麗沢( 青地礼幹 ) 編
【成立年】正徳元‐享保一六
H2 町人由緒御尋
【背文字】「町人由緒記」
【表紙裏】
「源戴公御代
寛延三庚午年名古屋中
町人由緒御尋ニ付町中書上写」
【第一丁】
「尾陽町尋記上之巻
清洲越由緒在之町人
本町唐木屋
勘右衛門
一私先祖・・・ 」
【備考1】第一~四二丁が上之巻にあたり、一三人の書上がある。例えば唐木屋市右衛門については先祖の伊藤惣十郎法名安仲より代々尾濃両国商人司を仰せ付けられ、信長公の御朱印、信雄公・信忠公・秀次公・忠吉公の御黒印等の写し一八通を載せている。「寛延旧家集」(『名古屋叢書』12)と同じものか。
【第四三丁】
「巻の下
御扶助之町人
清洲越之外由緒町人」
【備考2】以下、第四四丁表~第五五丁表まで「御扶助之町人」として五人、第五四丁裏~第六七丁裏まで「清洲之外由緒町人」として一五人の書上がある。
【奥書】「右壱冊ハ寛延年中書上記也
弘化四未九月写之置 」
【備考3】同じ丁に「文明堂 計九 千四百」のゴム印あり
【備考4】蔵書票「1907」
H3 官地論
【丁数】23丁
【巻頭】
「 官地論
竊ニ以ハ夫人臣ノ先法儀ハ以五常為最、以六芸為殿ト」
(朱)
「富樫二郎政親殿、一揆退治企之事」
*朱の書入れあり
*天地に押界線あり
【巻末】
「唯勘賀陽劇乱之意趣ヲ闔国之判主可備万代之亀鑑者也
官地論 終」
*この後「義尚将軍~」以下の書き込みあり。
*裏表紙にあたる部分に「三宅知定持」の細書あり
【備考1】全体に虫損、紙の劣化あり
【研究】
「官地論」諸本研究史をめぐる問題点 著者橋本 治、掲載誌 北陸史学 (通号 35) 1986-11 p.p37~61
【備考2】史料編纂所写本 【請求記号】 4140.4-16 【書名】 加州官智論 【著者名】 久右衛門(上福増村人) 〔江戸中期〕 【注記】 別題:富麗記,加賀国中古記,官地論.内題:官智論.本奥書 元禄2年5月写
上記写本とは、異同多し、
H4 豊臣秀吉公治世諸侯分限
【丁数】28丁
【内容】
(巻頭)
「豊臣秀吉公治世諸侯分限 慶長四年改」
以下
「徳川家御家人分限」
「慶長五年九月関ケ原御陣御味方衆」等
(奥書)
「天保五年戊戌閏四月廿五日略書之 直利」
【国会】
慶長武鑑 出版年1599 : 37丁 大きさ : 縦24cm
【解説】慶長4年(1599)及び同5年の武鑑(侍帳)で、内容は三つに分けられる。その一には豊臣秀吉公治世の諸侯分限帳。その二には当代徳川家御家人及び幕下の分限帳。その三には関ヶ原合戦による仕置と減知の面々、及び味方加増、降参本領安堵の面々分限帳となっている。 前田文書168
内容 1 慶長四己亥歳豊臣秀吉公治世諸候分限 2 徳川家御家人分限 3 徳川家御幕下 4 慶長五年九月関ヶ原御味方衆 5 同返忠之衆 6 諸国御味方衆 7 逆徒方并御仕置 8 御譜代衆御加増高 9 関ヶ原御陣降参御免本願安堵之面々 10 同領地減少之面々
【備考】国会図書蔵本「天正十八年三千石以上分限帳慶長四年諸侯分限帳武徳安民記. 附録巻3」なども同様のものか。
H5 玉輿記
【構成】巻一―巻十
【冒頭】
「玉輿記巻之壱
目録
一 東照宮御祖父清康公御内室 華陽院殿之伝系」
【末尾】
「玉輿記巻十終 大尾?」
【状態】虫損、紙の劣化あり。
H6 東曜婦女伝
【内題】無し
【印記】「永昌広漢」の蔵書印
【巻頭】「世良田二郎三郎清康御内室お富の方というは、」途中、「家康公婦女の部」等の見出しあり
【巻末】「竹千代君御産婦」
H7 大日本国東海浜道志摩国
【冒頭】
大日本国東海浜道志摩国 二十七標
民部省図帳
英虞郡
(中略)
元亨二年壬戌十月下吏日 史生 源忠勝
史生 秦行宗
下 民部省
大日本国東海浜道薦河国民部省図帳 三十六標 と続いていく(筑前・摂津・因幡・備前・美作・備中・尾張
【本奥書】貞享四年 僧退春
【巻末】
右民部省図帳一冊墨付廿五葉以東叡山本與小野田本各写之、以跡部家之本、遂一校畢
享保十九甲寅仲秋 松崎勘右衛門義克在判
H8 不亡抄
【印記】「楽善堂~」の印
【識語】不亡抄序 室氏直清識
不亡抄目録 巻一~四
「不亡抄壱 目録
不亡抄巻第一 学問之事」と続く、奥書等無し
H9 商業類纂
【巻頭、凡例、目録】巻頭、商業類纂凡例・総目録を付す
【目次】商業類纂総目次は、第一商売部、巻一から巻三十までの総目録のみ
【備考】製本扉裏に書写作成の経緯を示すK.Asakawaの英文メモあり
【内容】商業習慣調、商業慣習調、商業慣習録といった名称の史料が大阪商業史料集成、徳川時代商業叢書 ((国書刊行会 編・刊)1914 第1 糸乱記-附・白糸割符由緒書(高石某) 奈良曝布古今俚諺集(三枝散人古道) 町人考見録(三井高房) 江戸町方書上 後藤庄三郎由緒書.呉服師由緒書.日本橋魚市場沿革紀要(阪本二三郎) 第2 堂島旧記.延米商濫觴記.八木竜之巻.八木虎之巻 第3 大阪商業習慣録(遠藤芳樹編) 問屋沿革小誌.十組問屋取結書.諸問屋再興調.古着問屋旧記.両替商旧記.町人考見録追加.八木豹之巻)に出てくる。農商務省において、各御触書集成から編纂された商業慣習調の写しをイェール大学図書館用に筆写したものか。
H10の日本商業史料編者の遠藤芳樹が農商務省に勤務中、商業慣習調を編纂していたことから推して、本書は同書および遠藤芳樹との関係が深いと考えられる。仲介したのは他のH分類の史料から幸田成友か。
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一 商業類纂
商業 一(洋装本背表紙番号) 巻一~巻六
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二 商業類纂
商業 二 巻七~巻十三巻
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三 商業類纂
商業 三 巻十四巻~巻十八巻
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四 商業類纂
商業 四 巻十九巻~巻二十六巻
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五 商業類纂
商業 五 巻二十七巻~巻三十巻
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六 商業類纂
度量衡 貿易 六
31 商業類纂 壱(表紙朱筆) 枡之部
・表紙「枡之部 従寛文八申年/至慶応元丑年 商業類纂 (朱筆)「壱」(朱筆)「度量衡」
・商業類纂目次として枡之部目次を付す
32 商業類纂 弐(表紙朱筆) 秤之部
・表紙、目次、枡之部と同様
33-36 商業類纂 貿易物品之部/貿易規則之部/抜売買之部/雑之部 四巻合冊
・商業類纂目次として各部の目次が各部冒頭に付される
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七 商業類纂
工事 七
37 商業類纂 工事之部 第一
38 商業類纂 工事之部 第二
39 商業類纂 工事之部 第三
40 商業類纂 工事之部 第四
41 商業類纂 工事之部 第五
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八 商業類纂
物産 七(洋装本背表紙番号は「七」とする)
・各部の冒頭に目次を付す
42 商業類纂 金銀銅鉄鉛之部 物産ノ一
43 商業類纂 油之部 物産ノ二
44 商業類纂 薬種之部 物産三
45 商業類纂 酒造之部 物産四
46 商業類纂 酒造之部 物産五
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九 商業類纂
物産 八*ここから写真撮らず
47 商業類纂 漁業之部 物産六
48 商業類纂 養蚕之部 物産七
49 商業類纂 綿糸之部 物産八
50 商業類纂 織物之部 物産九
51 商業類纂 牧場之部 物産十
52 商業類纂 蝋燭之部 物産十一
53 商業類纂 紙之部 物産十二
54 商業類纂 山林竹薮之部 物産十三
55 炭薪之部 物産十四
56 明礬之部 物産十五
57 煙草之部 物産十六
58 砂糖之部 物産十七
59 灰之部 物産十八
60 酢、醤油、味噌、茶、石灰、硝石、漆之部 物産十九
61 雑之部 物産二十
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一〇 商業類纂
金銀 十(洋装本背表紙番号は「十」とする)
62 金銀之部 第一巻、金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第一
63 金銀之部 第二巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第二
64 金銀之部 第三巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第三
65 金銀之部 第四巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第四
66 金銀之部 第五巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第五
67 金銀之部 第六巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第六
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一一 商業類纂
金銀 九(洋装本背表紙番号は「九」とする)
68 金銀之部 第七巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第七
69 金銀之部 第八巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第八
70 金銀之部 第九巻 金銀銭吹立吹直通用相場並引替停止之部 第九
71 金銀之部 第十巻 金銀銭札之部 第十
72 金銀之部 第十一巻 貿易金銀并外国被下金之部 第十一
73 金銀之部 第十二巻 偽金銀銭之部 第十二
74 諸金銀売買之部 第十三
75 上納并為替金銀及運送包方部 第十四
76 雑之部 第十五
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一二 商業類纂
貸借 十一
77 貸借之部 一
78 貸借之部 二
79 貸借之部附属一 社寺貸付金之部
80 貸借之部附属二 幕府簱下蔵宿并貸付所貸借之部
81 貸借之部附属三 地屋敷宿店貸借之部
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一三 商業類纂
運輸 十二
82 運輸 第一 *目次無し 正徳四年
83 運輸 第二 *目次無し
84 運輸 第三 *目次無し
85 運輸 第四 *目次無し
86 運輸 第五 *目次無し
87 運輸 第六 *目次無し 天保十三年まで
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一四 商業類纂
巡見/外国人/非常 十三
88 諸国巡見之部 *目次無し
89 御城米之部
90 朝鮮琉球其他諸外国人渡来之部
91 水火其外非常之部
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一五 商業類纂
雑 十四
92-95 駕籠之部/御曲輪内通行并供廻之部/公家衆及例・奉幣使之部/塵芥捨方之部
92 駕籠之部
93 御曲輪内通行并供廻之部
94 公家衆及例/奉幣使之部
95 塵芥捨方之部
96-98 関所御番所通行之部/御出棺及御法事之部/祭礼之部 三巻合冊
96 (関所御番所通行之部)*巻の表紙無し
97 御出棺及御法事等之部
98 祭礼之部
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一六 商業類纂
雑 十五
99 雑之上 天明まで
100 雑之下 寛政から
H10 日本商業史料
【著者】遠藤芳樹 編
【構成】巻一~巻十
【現況】和装本
【内容】
1 (巻頭)「日本商業史料巻一 東京 遠藤芳樹輯
謹テ案スルニ本邦商業ノコト古代ニ在リテ如何ナル組織ヤ(下略)」
応神天皇―光仁天皇
2 桓武天皇―清和
3 陽成天皇―安徳
4 後鳥羽天皇―後宇多
5 後醍醐天皇―(寛正四年まで)
6 後土御門天皇―正親町
7・8 未調査
9・10 「日本商業史料 巻九/巻十」
延宝二年~元禄十六年十一月史料
【備考】
総目次等は無し/中扉にK.A.による書写の経緯メモあり
“Priviously compiled, Copies by the compiler for Yale Library in 1907 K.A
編者遠藤芳樹自身によって複本が作成されたということか。
【参考】
幸田成友「遠藤芳樹氏」(史学13巻4号)によれば、老友会なる会の幹事にて、同会は辰の口の評定所に勤務していた者の会、『大阪商業慣習録』脱稿後の明治16年頃は農商務三等属、晩年は帝国大学法制資料室に勤務、『日本商業志』を明治23年出版
H11 絲乱記
【活字本】活字本あり(『徳川時代商業叢書 第一』など)
【形態】インクの手書き
H12 大坂商業習慣録
【活字本】活字本あり(『徳川時代商業叢書 第三』など)
【形態】インクの手書き、清光堂の原稿用紙
H13 播州御年貢米納払河岸之出役中御用留
【年代】天保二卯年九月
【内容】播磨の一橋領の年貢米の大坂などへの廻米に関するもの
【備考】原本か
H14 播州御年貢御廻米米一件
【内容】播磨・備中の一橋領の年貢米の大坂・江戸などへの廻米に関するもの。
【年代】寛政~天保期
【署名】大野忠良と署名
【備考】原本か
H15 東寺御領庄園斗舛増減事
【寸法】26㎝
【内容?】東寺領諸荘園斗升増減帳写
【年代】文政2年(1819)
【備考】蔵書票「1907」
H16 摂河泉和州わた検見仕様帳(「和泉河摂州わた検見仕極帳」は誤り)
【著者】大野忠良の筆
【年代】文化12年2月19日との記述あり
【備考】原本か
H17 大坂昔時の信用制度
【活字本】活字本あり(『大阪商業史料集成 第4輯』)
【備考】「Copied for Yale Library, at Osaka kindness of Mr.N.Koda. K.A」との記述あり
H18 大坂両替商
【内容】「両替商行司定」・「両替商仲間申定書」・「両替屋顛末」、「旧政府於テ不渡手形裁判ノ手続」・「両替商旧記」
【備考】「copied for Yale Library, at Osaka, by kindness of Mr.N.Koda, 1907 K.A」との記述あり
H19 金銀関係書類
【年代】明治元年6月までの内容
【内容】金銀貨幣に関するもの
H20 米商旧記 2冊
【現況】朝河宛幸田の書翰の断簡あり(1冊目)
「当■の米商旧記ハ当市北区堂島船大工町進藤嘉一郎氏蔵本を写し、ソレを大阪商業会議所ノ蔵本とも校正致したるものニ候、巻中の付箋ニ○商○本とあるは即ち商業会議所の本の事ニ候間一寸此段申添候、
幸田成友
朝河貫一様
【内容】堂島旧記のこと
【備考】「Copied at Osaka in1907 for Yale Library by kindness of Mr.Naritomo Koda. K.Asakawa」(1冊目)
【活字本】活字本あり(『徳川時代商業叢書 第2』)
H21 大坂肥物商組合一斑
【背表紙】背表紙には「大坂肥物組合一斑 上」とある。下はない
【写】大阪市史編集所所管『大阪肥物商組合一斑』(大阪肥物商組合、1889年)の写
【備考】「Copied at Osaka in 1907 for Yale Library under Mr. Naritomo Koda's supervision K.A」
H22 米商語彙
【内容】「稲の穂」と同じ物
【活字】活字あり 『大阪市史』 第五
【備考】「Copied at Osaka in 1907 for Yale Library, under supervision of Mr. N.Koda K.A」
H23 商業叢書
【形態】一冊 写本 和綴じ本四冊を合綴して洋製本一冊にしたもの
【目録】洋製本の中表紙と和綴じ本との間に、切り紙に毛筆で記された目録が綴じ込まれている
【内容】近世問屋取締・再興関係文書の写し。
一冊目:「商業叢書第壱篇/諸問屋再興要録 完」
(文頭)『亥三月八日伊勢守殿御達左衛門尉対馬守江御渡』
町奉行
去丑年中諸問屋組合停止被 仰出候處、…
(途中、改丁して)
「諸問屋再興調抜抄 四/両替屋」
(改丁)
「諸問屋再興調抜抄 十一十二」
(改丁)
「『亥六月十二日御渡同十七日致鰭付上ル』
石工見世持再興調/仁杉八右衛門」
(改丁)
「諸問屋再興調抜抄 十四」
(改丁)
「八品商売人之義本多加賀守殿より御掛合ニ付取調申上候書付/楢?藤
左衛門」
(改丁)
「町触案」
(改丁)
「諸問屋再興調抜抄 十五十七廿一」
二冊目:「商業叢書第弐編/問屋再興調上」
(本文冒頭)「諸問屋再興調」
三冊目:「商業叢書第弐編/問屋再興調下」
(本文冒頭)「諸問屋再興調三」
四冊目:「商業叢書第参編/杉本茂十郎興起十組抄」
(本文冒頭)「松本茂十郎興起十組抄/十組来由」
H24 経済録
【著者】太宰春台
【冊数】一冊
【形態】写本 序から巻十まで合綴して洋製本一冊とする。
【奥書】「文政二年己卯六月廿日」
【備考】丁付けは巻ごとになっているが、蔵書印の押され方からみて、その時点までに、序〜巻三、巻四〜巻七、巻八〜巻十の三冊になっていたか。
【印記】元中表紙、「経済録序」、巻第四、巻第八に蔵書印あり
H25 芻言
【著者】藤森弘庵
【冊数】一冊
【形態】写本 もと和綴本二冊を合綴して洋製本で一冊にしたもの
【内容】
一冊目:冒頭「諸大小名供連并手廻り陸尺渡り仲間之事」
二冊目:元中表紙にペン書きで「芻言 藤森弘庵」とあり、本文冒頭に頭注として鉛筆書きで「是レ発端ナラン」とあり。二冊目が前にくるべきところ、順序を誤って製本されたか。
H26 太平策
【著者】荻生徂徠
【形態】写本 一冊 和本を洋製本したもの
【書写奥書】「寛政丁巳七夕後一日写言偏+乞、岸上武実(印)」
【印記】冒頭に蔵書印あり
H27 刑銭須知
【現況】写本 一冊 和本を洋製本しなおしたもの(綴じ穴あり)
【備考】洋製本の際に元表紙を除いたためか、書名は記されず。書名同定のため冒頭(1514)、末尾(IMG_1515.JPG)を撮影
【詳細】
冒頭:「天保十一庚子年十一月朔日」
末尾:「忽喜披蒙気色明陰雲乍散属新晴従今社稷無遷変日月長光鶴丘城」
H28 伍人組異同弁
【現況】写本 一冊 和本を洋製本しなおしたもの(綴じ穴あり)
【状況】元内表紙?に朝河によるメモ貼付
【序文】明治十七年の「序」あり
(改丁して)
「五人組帳異同弁
凡例
一五人組帳ハ幕府ノ布令元禄三年ヲ原トナシ以来ノ沿革ヲ類別ス
一藩制ニ於テ履行シタルモノハ其全文ヲ掲ヶ一字下ニ記ス綱目ノ差ヲ示スナ
リ」
(改丁)
「五人組異同弁
目次
五人組帳原文全文
総則
警察〈附 戸口 宗教 訴訟 水事土工 商工業 財産授受〉
勧農〈附備荒〉
節用
租税
駅伝〈附徭役〉
備考」
【追記】墨付き最終丁にも朝河の英文メモあり
Copied specially for Yale, under my superrision, from the original and only copy kept at the Department of Justice,Japan.
K.Asakawa
1906
H29 行刑人名記
【現況】横帳一册 (横帳原状のまま、長さを半折りにして綴じ紐つき厚紙で挟まれて架蔵)
【詳細】共紙表紙・裏表紙含め三十五丁、うち表紙・裏表紙を除き墨付二十二丁
表紙:
「従明治四辛未歳正月
行刑人名記
至同五壬申歳 山田氏」
裏表紙端:「原田おきぬ名前有」
【内容】死刑執行された者の、住所氏名(身分、年齢なども)、刑名、日付
H30 刑銭須知
【現況】写本 一册 和本を洋製本しなおしたもの。
【内容】表題と中身がちがうのでは。評定所・公事方の文例実例集。
【詳細】元第一分冊文頭に目次あり(IMG_1522.JPG, IMG_1531.JPG):
「 評定所并公事方勤方之部
『一』一 評定所始
… 」
【備考】元第二分冊の文頭も目次あり。朱字による通し番号は九七が重複しているが前分冊からつづく
H31 囚人引合寄場村役人大小惣代心得書
【現況】写本 一冊 和本を洋製本しなおしたもの(綴じ穴あり)
【内容】雛形集。
【目録】
「囚人引合寄場村役人大小惣代心得書
目録
一御休泊木銭米代請取一札之事
一囚人番付預り一札之事
一召捕もの場所書之事
一博奕御手入場所書之事
一同断始末書之事
一無宿ニ相成候始末書之事
但勘当帳外欠落帳外縁続無宿之訳
一怪火始末書之事
并附紙之麁絵図之訳
一盗賊ニ逢候始末書之事
但、火方御出役江之書上并古風之始末書
一盗品質ニ取御始末書之事
附火付盗賊御改御役所定文言之事
一有宿囚人江附添出府御請一札之事
一目籠山籠枷名札寸尺定法雛形之事
一籠縄其外代銭書之事
一操芝居始末書之事
一手踊御察当御慈悲願之事
并正例書面之事
一無宿ニ家作為致候風聞始末書之事
一悪事之使致候風聞始末書之事
一居酒御察当御慈悲願之事
一囚人御吟味下ヶ願之事
但捧書見出書振合之事
一同断預ヶ願之事
一御用状并御廻状受取之事
一御出役江殿附之事
附殿様釣合認方之事
一関八州郡附并唱方定式之事」
H32 検使楷梯
【筆者】岡本長之著
【現況】写本 横半帳 一册 装丁もとのまま
【状況】表紙・裏表紙は綴じ糸がはずれている状態(木綿糸で綴じ直した形跡あるが、切れている)
【構成】序、目録、 文頭
【追記】最後の墨付丁裏に貼り紙:
「御代官勝田次郎元〆岡本弥一郎相選候由、角田米三郎ゟ/借受写之、安政六未年十二月 松田大八郎」
【備考】裏表紙が外れている様
【詳細】国書によれば岡本長之著・岡本長一補とされるが、補の部分は判別できず
H33 唐阿蘭陀渡銅減商売書類
【現況】写本 一册 元和綴じ本二册を洋製本して一册にしたもの
【内題】元表紙は二冊とものこされている。
元表紙1:
「唐阿蘭陀渡銅減商売御仕法之儀ニ付/追々被仰渡候御書付并申上書之写『一』」
元表紙2:
「〈唐阿蘭陀減商売ニ付〉/長崎地下江申渡并諸伺書『五』」
【詳細】
元一册目の冒頭:
『戌五月二日於新部屋松越中守殿御直丹後守若狭守江御渡』
(伺書写、略)
末尾:
『戌七月廿三日越中守殿江近藤吉左衛門を以上ル』
(書付写、略)
【詳細】
元二冊目の冒頭:
『戌九月六日於書院宿老三人呼出筑前守立合若狭守申渡/松山惣右衛門平田恵十郎出席』
(申渡書、略)
末尾:
「 当節鬼塚清八御役所附助役為/仰付候付私共心得之趣乍恐奉伺候覚
(本文略)
亥三月 〈遠見番触頭〉
樋口勘左衛門印
〈同〉
成瀬半左衛門印
後藤五郎左衛門殿
久松熊十郎殿
(本文中の付札の写、略)」
H34 御勝手方御定書并伺之上被仰渡書
【現況】元表紙なし。写本。一册。もと和綴じ本四冊を洋製本して一册にしたもの。変型小型19×12.2、厚さ3.6。
【年代】寛文~正徳を中心とする。
【目録】最初の目録の部類分けは次の通り。「御勘定所掟ならびに御料所諸事取計之部」「御取箇一件ならびに夫食貸等之部」「検地条目ならびに知行割新田一件之部」「諸国堤川除御普請ならびに潰地代地等之部」。また、寛文~正徳期。享保期の国役普請について詳細な記事有り。二番目の目録部類分けは次の通り。「御勘定所勤方等之部」「御代官諸入用拝借等之部」「御城米破船之節吟味之事」「諸役所定書ならびに御切米御扶持方渡方定書」「諸国御囲米等之事」「御鷹場之部」「寺社御修復金之部」「雑之部」
【詳細】もとの和本の冒頭にそれぞれ蔵書印あり、印文同じ。冒頭に目録が置かれ、本文が記述されるが、再びふたつめの目録が現れ、そのあとその本文が続くという体裁になっている。表紙はまったくなく、全体としての本来の書名は不明。「御勝手方…」がそれにあたるか。この書名は、洋製本の中表紙に貼られた朝河のメモによるらしい。元の冊子四冊は、大きく二冊ずつにわけられる。1冊目、3冊目に「目録」があり、それぞれ通し番号が振られている。1・2冊には朱筆による補訂が大量にほどこされ、その朱書について末尾に墨書で「右享保年中之国役極書之書面何レも評議仕極書ヶ条限此度評議仕候趣、朱書相認奉伺候以上/卯六月」とあり。
4冊の最後「右之条々御老中被仰渡候間堅相守之、御役儀ニ付被仰付候誓詞之趣者不及申、今度被仰渡候次第同心得共江も急度申付聊以猥成義無之様、可被遂吟味候、若違犯之事も候ニおゐてハ其沙汰有へきもの也、/正徳五未年七月 御勘定奉行」
【備考】二番目の目録の44以降の本文は失われている。