美術の本など
(B e 1) 本朝画史
1巻から5巻。5冊。
狩野永納著。
元禄6年(1693年)、吉野揔兵衛、丸屋源兵衛により刊行。
元禄4年(1691年)、『本朝画伝』5巻が刊行され、後に、『本朝画印』6巻が刊行された。その二つの業績を『本朝画史』の名前のもと一つに合本された。内容は言うまでもなく日本画の歴史である。
(B e 2) 扶桑画人伝
1巻から5巻。5冊。
古筆了仲編纂。
1888年に再版された。
明治16年(1883年)付の古筆了仲による序文が書かれている。
(B e 3) 古今和漢万宝全書
13冊。
明和7年(1770年)版。享保3年(1718年)に初版が刊行され、宝暦5年(1775年)に再版された。
日中古今の絵画、彫刻、書画、彫物、刀鍛冶、古銭、調度品、道具類などの情報を含んだ百科事典的な書物。
この分野の本にはこのような小さな「懐中」版が附属している。すなわち、様々な本の、特に規則集や参考書などの、何らかの事実や一般的興味に関する情報を説明するものを手に取りやすい形に編集したものである。
(B e 4) 梅園奇賞
2冊。
野里梅園〔※英文ではNomuraになっているが、野里の誤り〕により出版。
文政11年(1828年)に梅園によって出版され、明治時代に再版された。
古物研究や美術愛好家として知られた野村梅園が集めた、異なる地域や時代における調度品や特徴的な作法や習慣についての様々な記事が書かれている。出版されて、友人たちに配られた。
(B e 5) 好古麓の花
1冊。
高畠藍泉編集。
1890年、青山清吉により刊行。
梅園の『梅園奇賞』を模倣して書かれた、同種の作品。
(B e 6) 秋琴堂鑑賞余興
木版、カラー印刷。1冊。
1881年、太田万吉により刊行。
芸術と工芸の鑑賞のための本。
(B e 7) 古梅園墨譜
9冊。
松井元泰著。
明治時代の新版で、初版は寛保元年(1742年)に出版、さらに翌年に再版された。
日本と中国における、墨に関する製品の様々な様式や他の特徴などを、製墨でよく知られた古梅園が編纂したもの。有名な書道愛好家によるいくつかの序文が書かれている。
鍛冶工芸についての本
(B e 8) 本朝鍛冶考
第1巻から第18巻。12冊。
鎌田魚妙著。
寛政12年(1800年)、須原屋茂兵衛らによって刊行された。
60冊以上の文献を参照しながら、日本において古代より行われてきた鍛冶工芸に関する多量の情報が記されている。印字された跋文によればこの本は鎌田三郎太夫によって寛政7年(1795年)7月に書かれた。
(B e 9) 金工鑑定秘訣
2冊。
野田敬明編纂。
高瀬伴寛、野田政明による絵入り。
文政3年(1820年)に出版された。
後藤家の作った刀の鐔や目貫などの価値を鑑定する秘訣を説いた本。
陶器についての本
(B e 10) 陶器考
2冊。
田内米三郎による。
梅軒友古によって、嘉永7年(1854年)と安政2年(1855年)に書かれた二つの序文がある。
庭と金魚の本
(B e 11) 菱川余慶作り庭の図
1冊。
菱川師宣の絵入り。
大正期(1912-1926年)の新版で、原版は江戸の柏屋与市によって延宝8年(1680年)に出版された。庭園の作り方について書かれている。
(B e 12) 金魚養玩草
絵入りの小さな本。
1冊。
泉州堺の安達喜之による。
大坂の柏原屋与一により刊行。
この本は金魚の飼育についての有益な情報の宝庫である。