東京大学史料編纂所

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【海外史料領域】在外日本関係史料の研究資源化

研究課題 モンスーン文書・イエズス会日本書翰・VOC文書・EIC文書の分野横断的研究
研究期間 2019~2021年度
研究経費
(2019年度)200万円
研究組織  
研究代表者 松方冬子
所内共同研究者 岡 美穂子・岡本 真・大東敬典・水上たかね
所外共同研究員 大久保健晴(慶應義塾大学)・川西孝男(関西学院大学)・久礼克季(川村学園女子大学)・イサベル田中ファンダーレン・中島楽章(九州大学)・中砂明徳(京都大学)・鍋本由徳(日本大学)・野澤丈二(帝京大学)・橋本武久(京都産業大学)・真下裕之(神戸大学)
研究の概要
  • 2019年度
【2019年度】
(1)課題の概要
本研究では、エスタード・ダ・インディア、イエズス会、オランダ東インド会社(VOC)、イギリス東インド会社(EIC)という、広域的で非(あるいは半)国家的な組織の、おもに17世紀に本部とアジア拠点間で取り交わされた情報について、内容だけでなく、史料学的な観点からも、多角的な検討を加える。従来、南欧語史料・オランダ語・英語史料はそれぞれ別々の研究者によって担われてきた。しかし、近年、双方を視野に入れた研究が出始めている。こうした状況をふまえ、本研究は、共通のテーマについて専門を異にする研究者が密接な討論を行うことにより、そのような方向性を一層推し進める。
現在グローバル化する世界の中で歴史学のあり方にも変化が求められているが、海外の動向の安直な輸入や評価への対応としてではなく、日本史学の内在的発展とその成果に基づき、今まで蓄積されてきた学知のつなげ方を刷新することによって、国際的な貢献を模索する。同時に、世界的な要請でもある厳密な史料読解に基づく研究を担える次世代の育成も目指す。

(2)研究の成果
2019年度は拠点の活動の初年次であり、2020年3月にはコロナウイルス感染拡大に伴う研究会・学会の中止もあったため、目に見える研究成果という形ではまとまっていない。しかし、2019年4月の研究会の場では、多様な研究者が一堂に会する場ならではの議論ができ、本共同研究の可能性の大きさを示唆した。