東京大学史料編纂所

特定共同研究【中世史料領域】中世大規模・広域史料群の研究資源化

研究課題 賀茂別雷神社文書の調査・研究
研究期間 2018~2021年度
研究経費
(2019年度)145万円
(2018年度)117万円
研究組織  
研究代表者 金子 拓
所内共同研究者 久留島典子・遠藤基郎・遠藤珠紀・川本慎自・林 晃弘・高橋敏子・石津裕之
所外共同研究員 伊藤真昭(相国寺史編纂委員)・宇野日出生(京都市歴史資料館)・大山喬平(京都大学名誉教授)・加瀬直弥(國學院大学)・五島邦治(京都造形芸術大学)・三光寺由実子(和歌山大学)・志賀節子(関西大学)・須磨千頴(南山大学名誉教授)・大東敬明(國學院大学)・辰田芳雄(兵庫教育大学)・谷徹也(立命館大学)・中川 学(東北大学)・野田泰三(京都橘大学)・藤田恒春(賀茂別雷神社史料編纂会)・三枝暁子(東京大学)・横井靖仁(関西大学)
研究の概要
  • 2019年度
  • 2018年度
【2019年度】
(1)課題の概要
これまで史料編纂所では、賀茂別雷神社文書について継続的な調査・撮影をおこない、画像やデータの蓄積とその公開を進めてきた。賀茂別雷神社文書(京都府賀茂別雷神社所蔵)は、近年の京都府による調査で約14000点に整理されたが、史料編纂所ではこのうち約3350点(18512コマ)のデジタル化を終えている。
同社文書については、文明8年(1476)の賀茂一社争乱といわれる祠官と氏人との争い以前のものは少なく、これ以後、江戸初期の寛文5年(1665)頃までの文書を非常に多く残している。本研究においては、この期間の文書約8000点のうち、中世を中心に調査・撮影をさらに継続し、デジタル化・データベースからの公開(研究資源化)を進めるとともに、これらを用いた賀茂別雷神社、同社の文書、および同社の神事、組織、所領について、また、同社の文書を用いた中近世の政治史、文化史などの研究をおこなう。

(2)研究の成果
二度の研究会を通じ、中世の前後の時期における賀茂社に関わる研究成果や、中世賀茂社の所領の実態や組織の実態など、多様な切り口からの研究成果の報告を共有することができた。
また、前年度の口頭報告であった所外共同研究員辰田芳雄氏の成果が『東京大学史料編纂所研究紀要』に発表され、学内のヒューマニティーズセンターにおけるセミナーでの口頭報告や、遠藤珠紀氏による関係史料の翻刻紹介など、共同研究の成果について、徐々に外への発信がなされるようになっている。