東京大学史料編纂所

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小笠原文庫の調査・撮影

 二〇〇六年七月一三日より一六日まで、福岡県京都郡みやこ町のみやこ町
歴史民俗博物館寄託(福岡県立豊津高等学校錦陵同窓会所蔵)小笠原文庫の
調査・撮影を行った。
 旧豊前小倉藩小笠原家の史料は、幕末第二次長州戦争により、藩庁が小倉
から豊津へ移動したため、明治以降、豊津に残され、藩校育徳館の後進であ
る福岡県立豊津高校に伝来してきた。近年、その整理が進み、二〇〇五年二
月には、福岡県文化財に指定されるとともに、整理目録(福岡県立豊津高等
学校錦陵同窓会編)が整備されるに至った。
 今回、同窓会のご許可をいただくとともに、現在、同文書を保管している
みやこ町歴史民俗博物館の学芸員川本氏にご協力いただき、系図類及び家臣
団系図を中心として調査・撮影を行った。
 撮影した史料は以下の通りである。
 ①小笠原文庫98号 「笠系大成」     10冊
 ②同上99号 「笠系大成附録」      40冊
 ③同上212号 「諸士系図総目録外」   40冊
 ④同上487号 「(諸士伝記)」      1冊
 ⑤同上605号 「家伝録巻之五第」     1冊
 ⑥同上493号 〔御判物等保管状況覚〕   5通
 なお、本採訪は、科学研究費(基盤研究(A)研究代表山本博文「江戸幕府・
朝廷・諸藩の編年史・編纂史料集の史料学的研究」)によった。
                              (小宮木代良・木村直樹)


『東京大学史料編纂所報』第42号p.139