朱印船のアジア史的研究

活動報告

2019年3月をもって、朱印船は4年間の航海を終えます。

お蔭様で実り多い航海でした。
日本学術振興会、鹿島学術振興財団、三菱財団はじめ、今までいただいた、すべてのご支援に感謝いたします。


平川新『戦国日本と大航海時代』(中公新書、2018年)の書評を準備中です。近々、投稿の予定です。


新潟大学大学院現代社会文化研究科『環日本海研究年報』24号(2019年3月末刊行)に「特集:朱印船貿易・南洋日本町地図の再検討」を掲載します。

今まで教科書等に掲載されてきた日本町関係地図に不正確な点が多いので、対案(暫定案)を提示します。航路は情報不足であり、今回は掲載しません。ラインナップは以下の通り。
蓮田隆志「特集:朱印船貿易・南洋日本町地図の再検討」
清水有子「フィリピン(ルソン)の日本人居住地と日本町」
川口洋史「朱印船貿易・南洋日本町関連書籍所載地図タイ部分の表記について」
久礼克季「朱印船貿易時代関連日本史研究および歴史教科書掲載地図におけるインドネシア部分の表記と場所について」


2019年3月、以下の研究成果を発表します。

古川祐貴・岡本真・松方冬子「一六世紀末~一八世紀における日本―朝鮮・西欧・台湾鄭氏往復外交文書表」『東京大学史料編纂所研究紀要』29号、2019年
レオナルト・ブリュッセイ(橋本真吾訳、松方冬子校閲)「東アジアにおけるオランダ東インド会社の盛衰―1640-60年代の『オランダ商館日記』に関する省察」『東京大学史料編纂所研究紀要』29号、2019年


2019年2月19日~21日、チュラロンコン大学文学部歴史学部との合同ワークショップ "Correspondence between Crowns: Asian Diplomatic Practice in the 17th-19th Centuries" を開催しました。

 松方、川口、木村、蓮田、原田と東京大学史料編纂所外国人研究員ジョシュア・バッツ氏がタイのバンコクに出張し、研究成果を報告しました。同大学准教授Bhawan Ruangsilp氏には大変お世話になりました。報告ラインアップは以下の通りです。

  • Bhawan Ruangsilp (Chulalongkorn University), "Politics of the Letters in Ayutthaya's Diplomatic Practice"
  • Kanako Kimura (Nagoya University), "The King of Ayutthaya's Golden Letter to the Ming Emperor"
  • Dhiravat na Pombejra (formerly Chulalongkorn University), "The King of Siam’s 1622 "speech": diplomatic correspondence between King Songtham and the English East India Company”
  • Akiko Harada (Keio University), "Correspondence between Siam and the Vatican in the Seventeenth and Nineteenth Century"
  • Takashi Hasuda (Ritsumeikan Asia Pacific University), "Between trade and diplomacy: Adoptive son in the Japan-Vietnam relationship during the early seventeenth century"
  • Peter Borschberg (National University of Singapore), 'Diplomatic letters of the Malay World (16th and 17th Centuries'
  • Hiroshi Kawaguchi (Aichi University), "Siam-Vietnam Relations in the Reign of Rama I from a Broader Regional Perspective: The Exchange of Envoys and Letters between Siam, Vietnam, Burma and the Qing"

 当日、まとめの論点として、松方より以下の4つを指摘しました。
① 『国書がむすぶ外交』では、国書外交の世界において国書の運び手はrepresentativeでもplenipotentiaryでもなく、単なる運び手、使者であると述べた。しかし、本ワークショップでも指摘されたとおり、国書の運び手が交渉をすることがあることは事実である。外交官外交との最大の違いは、外交官外交によって国際会議が可能になることであると考えられる。ウェストファリア会議は、「主権国家間の相互対等」を確立した「条約」として理解されてきており、最近では見直しが進められているが、本ワークショップの関心からするならば、ウェストファリアで多くの代表が集う会議が開かれたこと自体の画期性を評価するべきではないか。
② 国書が送達される過程で、操作や検閲が発生することは、本ワークショップでもいくつか事例が報告された。『国書がむすぶ外交』では、そのような事実を踏まえて、国書外交の世界においては対外政策の存在そのものを疑うべきとしたが、一方で本ワークショップでは対外政策的なことも検出された。島国である日本に視点を置く場合、国書交換はわずかな例外を除き貿易に絡んで行われるが、大陸国であるタイ(シャム)では戦争に関わる事例が多く、その差が影響を与えているのではないか。
③ ②と関連して、本ワークショップでは「同盟」「中立」に「いわゆる」をつけたり、「良い関係」「悪い関係」などの表現を用いるなど、用語法に苦労・工夫が見られた。19世紀ヨーロッパを説明するために生まれた「古い外交史」の枠をやぶるには、新しい用語の開発が必要だろう。
④ ③と関連して、gift/tributeについて論じる場合も、個々の単語の「語感」に基づくのではなく、「品目が指定されているか」「送り主の自己紹介的な機能」「賄賂的な機能」など、といった比較的客観的な指標を用いるべきではないか。

本ワークショップの報告は、The Journal of the Siam Societyに掲載される予定です。

なお、本ワークショップ・タイ出張に参加されたジョシュア・バッツのご厚意で、参加記をご寄稿いただきました。下記に掲載させていただきます。

(文責・松方)

Trip Summary and Impressions:
I had the pleasure of joining project members in this international workshop at the invitation of Professor Matsukata. We spent an enlightening and invigorating week in and around Bangkok, discussing our research through the formal venue of the workshop and more informally as we surveyed historical heritage sites.
The workshop was held on Wednesday at the Chulalongkorn University campus. Participants’ work examined the diplomatic practices, expectations, and experiences of polities in East Asia, Southeast Asia, and the Malay world in their dealings with one another and with various European communities. I believe everyone left remembering the word puji-pujian, a phrase introduced by Professor Peter Borschberg denoting the recitation of titles and status at the head of Malay letters. The word speaks to the larger challenge of the workshop and much of our research: namely, developing a framework for the study of historical foreign relations less dependent on the terms and concepts detailed by modern European diplomatic practice. Papers and discussion raised questions about how relations among polities manifested in economic practice, self-representation, and positioning between, within, and beyond hierarchies. What distinguishes a tax from a discounted sale, or an obligatory gift? When neither “sovereignty” nor “equality” appear to be salient concepts, what kinds of relationships were possible between rulers? As seen in multiple papers, often times these relations were described in personal terms. Similarly, “reciprocity” was suggested as a concept animating many of the dynamics highlighted across individual projects. The workshop served as a stepping stone for addressing these and other questions in more detail and in further collaboration.
Group study tours of Bangkok and Ayutthaya bookended the workshop. In both cities, our hosts arranged for guided excursions led by experts. Dr. Sunait Chutintaranond accompanied the group to the temples around central Bangkok on Tuesday. The holiday schedule resulted in some unexpected closures at planned sites, but Dr. Chutintaranond kindly put his extensive knowledge to use on tours of alternative sites such as Wat Pho. In Ayutthaya on Thursday, Professor Julispong Chularatana led us through the former royal temple (Wat Phra Sri Sanphet) and surrounding complexes (Wat Mahathat and Ratchabunara) at the northern end of the old capital. Our tour of Ayutthaya was a personal highlight, bringing to life a city I often read about but could never picture. Surrounded on all sides by rivers, I saw our hosts’ point that Ayutthaya functioned as a true port, and one very much connected with the wider networks of maritime Asia.
We spent our afternoon in Ayutthaya touring local museums, prompting informal discussion of museum and exhibition design and the historian’s role in each. We visited Chao Sam Phraya National Museum, with its dazzling collection of gold pieces, and learned of the exhibition’s origins in the folly of some overexuberant grave robbers a half century prior. The group also visited museums at the historical settlements for the Japanese and Dutch (VOC) communities. The latter in particular catalyzed our discussion of museology, as we were accompanied by the initial museum director as well as a member of the foundation board overseeing its establishment (Dr. Dhiravat na Pombejra, who also presented at the workshop).
Our Friday, the group struck out on its own, visiting the Royal Palace as well as Phra Nakorn National Museum and Museum Siam. The latter housed an exhibition dedicated to the question of “Thainess,” prompting discussion of how nation and identity are displayed in museums in Japan and America, my country of origin.
Throughout, our hosts—especially Dr. Bhawan Ruangsilp—were friendly, informative, and extremely well-organized. The trip’s success is in no small part due to their efforts and hospitality. I appreciated being exposed to the work of Thai scholars and scholarship on Southeast Asia, a welcome reminder of the variety of people tackling similar issues across the globe. The group came away eager to continue collaborating well into the future. More immediately, participants’ papers are to revised for journal publication, where I hope they will prompt similar questions on the nature of “Correspondence between Crowns” for a wider audience.
Joshua Batts

ワークショップ風景1

(ワークショップ風景1)


ワークショップ風景2

(ワークショップ風景2)


ワークショップ風景3

(ワークショップ風景3)


Baan Hollanda

(Baan Hollanda)



2019年1月、論文集『国書がむすぶ外交』(東京大学出版会)が上梓されました。

 くわしくはこちら


2018年12月、松方冬子がイタリアとスイスに出張しました。

 まず、「西洋のバンコク」、イタリアのヴェネツィアに行ってまいりました。恐らく、町の地面に対して水面が高いことが、タイのバンコクと似ているのではないかと思います。なんとなく、なみなみとしています。以前ヴェネツィアを訪れた時は、生活感があまり感じられなかったのですが、今回は市場などを見物することができ、観光客の多い町にも確かに生活があることが実感されました。
 12月7日には、ヴェネツィア(Warwick in Venice, Palazzo Pesara Papafava)で開催されたJapan-GHCC-Warwick collaboration Meeting “Global Cultural Histories of Knowledge, Technological Transfers and Environment: An Initial Conversation”に、東京大学Global History Collaborativeのメンバーとして参加しました。(杉浦未樹氏のご高配を得ました。)
 グローバル・ヒストリーについての共同研究の可能性をさぐる会合でした。WarwickのGHCCグループの方々は多様な国籍の方々で構成され(私が加えていただいたグループは、オランダ・ドイツ・ニュージーランド出身者でした)、異論に対する許容力が高く、慣れている印象で、お話ししやすかったです。ただ、ヨーロッパ中心主義を脱出するために日本の研究者への期待が大きい割に、私にできることはあまりにも少なく、忸怩たるものがあります。自分を含め、今まで蓄積してきた日本の歴史学(とくに日本史)は、ヨーロッパのGeneral Historyに自分自身を適合させるために頑張ってきましたが、(当たり前ですが)実際は適合しきれていないところが多く、その部分にこそ、我々が世界に貢献できるタネがあるわけです。さりながら、そのタネを集めて体系化する経験をしていないので、もともと無理している頭を、さらに(もう一度)矯正する必要があるのです。それを乗り越えて、何となく方向性は見えてきても、いかんせん、気力と体力と英語力に限界があります。朝から英語漬けだと、午後3時ごろには体力が尽きて発言もできなくなりました。
 もちろん、こちらばかりに説明の負担をかけず、相手ももっと自分(ヨーロッパ)を(できれば非ヨーロッパ言語で)説明する努力をしてほしいです。自分たちを「当たり前」と思い、相手にのみ説明を強いる状態では、中心主義は超えられない。比喩表現ですが、ヨーロッパを囲む市壁を維持したまま外に出ようとすると、かつてのGeneral Historyや比較文明史観の二の舞です。中心主義は、「自分は偉い」という感覚ではなく、むしろ外の世界に対する盲目や無関心を指すと思います。その意味で、どんな小さな町にでも中心主義はありえます。自分自身を守ってくれる壁を取り払った時、きっと外が見えるでしょう。クローディア・ステイン氏ほか、今回、私の話に興味を持ってくださった方々には感謝しています。
 After cultural turn(政治、貿易=経済重視), please follow us!とか言えば良かったな。
 翌12月8日、には、同じ場所で開かれた国際ワークショップ‘Gifts and Tribute in Early Modern Diplomacy: Global Perspectives’に参加しました。本科研と関係が深い、阿久根晋氏も参加されて報告されました。2016年12月に東京で開催されたWSの2回目です。私を覚えていてくださった方もいて、嬉しかったです。WSのテーマであるGiftやtributeという概念そのものに、疑義を呈したつもりでしたが、どの程度理解されたのかは不明です。

報告風景

(報告風景)


 印象に残ったのは、今後の研究プロジェクトの名前にdiplomacyを使うのか、foreign relationsを使うのかについての議論があったことです。初日の感想と矛盾するようですが、我々の本で「外交」を使うのか「国際関係」や「対外関係」を使うのかを議論したのが思い出され、19世紀の語彙をどう脱却するかは、世界的にも共通した課題だと思いました。
 12月10日には、スイスのチューリヒ大学で、講演“Five Types of Sakoku, and Perhaps More: Japan’s Self-Portrait within the Context of ‘General History’” を行いました。学生、院生を含む30~40人くらいの聴衆を得ました。講演終了後の質疑応答・議論も、報告とかみ合って大いに盛り上がりました。マーティン・デジンベレ教授とビルギット・トレムル・ウェルナー氏のご高配を得ました。
 チューリヒは清潔感あふれる、落ち着いて整った感じの町です。建築基準がゆるいそうで、歴史的な建物と新しい建物が混在しています。国立博物館のスイス史の展示を見ましたが、もしかして、スイスの「中立」は、日本の「鎖国」と同じように、General Historyの流れと自国史が一致しないことを説明する機能を果たしているのではないか、とふと思いました。
 12月14日には、イタリアに戻り、ナポリ東洋大学で、講演“Five Types of Sakoku, and Perhaps More: Japan’s Self-Portrait within the Context of ‘General History’” を行いました。パトリツィア・カリオティ教授のご高配を得ました。学生、院生を中心に60~70名くらいの聴衆があり、活発な質疑応答がありました。若者らしい率直な質問には、国境を超えた人間としての一体感を感じました。

講義棟の前にてカリオティ教授と

(講義棟の前にてカリオティ教授と)


 ナポリは、チューリヒとは打って変わって、活気あふれる街です。きらびやかな教会や王宮と博物館の豪華な展示品、クリスマスの飾りを売る市場、路上駐車・・・と圧倒されるばかりです。
 ナポリ考古学博物館でポンペイ出土品等々を見て得た印象は、19世紀ヨーロッパ歴史学は「発展」を強調したにもかかわらず、美術的にはギリシアやローマの模倣が多い、ということです。一方、特別展示されていた中国古代の造形を見ると、これらがその後の中国美術を規定したようにはあまり見えません。中国人は古代を聖人の世として、歴史に発展を見ようとしなかったらしいのに、とても不思議です。
 今回の出張を通じて、ヨーロッパにおける日本史やグローバル・ヒストリーへの関心の高さが感じられました。

(文責:松方冬子)

2018年11月6日、朱印船科研第16回研究会 「Russia and Courtly Europeを読む」

Jan Hennings,
Russia and Courly Europe: Ritual and the Culture of Diplomacy, 1648-1725
Cambridge University Press, 2016
の読書会を開催しました。
 メンバー(松方)のほか、阿曽歩氏、橋本真吾氏、史料編纂所外国人研究員Joshua Batts氏、Christoph Reichenbaecher氏、陳容真氏、のご参加を得ました。
 同書は、「ロシアはヨーロッパの中か外か」ということを基本テーマに、17~18世紀のロシア(ピョートル1世の時代)とヨーロッパの外交を扱っています。ピョートル1世の時代に、ロシア外交がヨーロッパ化したという通説を見直そうとしたもので、言説分析と、儀礼等の分析を組み合わせた内容です。
 外交の世界史をめぐって、議論は大きく盛り上がりました。


2018年10月10日、朱印船科研第15回研究会 「Global Giftsを読む」

Zoltán Biedermann, Anne Gerritsen and Giorgio Riello (ed.),
Global Gifts: The Material Culture of Diplomacy in Early Modern Eurasia
Cambridge University Press, 2018 の読書会を開催しました。
 メンバー(原田、松方)のほか、阿曽歩氏、久礼克季氏、橋本真吾氏、史料編纂所外国人研究員Joshua Batts氏、Christoph Reichenbaecher氏、陳容真氏、のご参加を得ました。
 同書は、外交史、マテリアル・カルチャー史、グローバル・ヒストリーの潮流の交わるところで、前近代のヨーロッパとアジア間の贈物を扱った論集です。「贈物は、手紙と並んで、アジアでもヨーロッパでも、大使を接遇する際の儀式の中心である。」というところから出発していますが、我々の科研としては、「手紙のほうが大切」と言いたいところです。また、「ヨーロッパ」と「アジア」の異文化性から出発してしまっている点に、限界を感じます。
 12月のヴェネツィアで編者の方々にお目に懸かるので、楽しみです。


2018年7月27日~28日 朱印船科研第14回研究会 「条約―誰と誰が何を決めるのか―」

於:東京大学史料編纂所大会議室

 ユーラシア西方の専門家をお招きし、条約についてのご報告をお願いしました。コメントは、江戸時代の日朝関係の専門家である古川祐貴氏にお願いしました。科研メンバーの他、Joshua Batts氏、大東敬典氏のご参加を得ました。プログラムは以下の通りです。

 趣旨説明(松方冬子)
 黛秋津「条約に見る前近代オスマン帝国の対ヨーロッパ外交」
 塩谷哲史「19世紀中葉露清間の条約締結交渉過程」
 コメント 古川祐貴「己酉約条」
 コメント 松方冬子「17世紀の日本列島における外国人受入の法的基盤」

 ユーラシア西方、とくに西アジア・中央アジア・ロシアは、本研究では手薄であり、今後の課題として残っていた地域ですが、今回の研究会で同地域も本研究の考え方を敷衍してある程度には理解可能であるとの感触を得ました。また、条約というと、かっちりした取り決めを想像しがちですが、実際には条約を交わした双方で保管しているテキストに違いがあったりして、国書と似たような論点がありうることがわかりました。また、古川氏のコメントにより、近世日朝関係史の根幹ともいえる己酉約条についてもまだまだわかっていない点があることが明らかになりました。
 28日には、東京大学史料編纂所演習室で、古川祐貴氏、久礼克季氏とメンバーにより、国書一覧表検討会と、朱印船関連地図検討会を行いました。朱印船関連地図検討会の報告内容は以下の通り。

 蓮田隆志「今後の予定と2018年度中高教科書地図総まくり」
 川口洋史「朱印船貿易・日本町関連書籍所載地図シャム部分の表記について」
 久礼克季「日本史・中学歴史教科書および日本史研究に現れるインドネシアの地名・場所について」

(文責:松方冬子)

2018年6月7日、第13回研究会 「Practices of Diplomacy in the Early Modern Worldを読む」

 Tracey A. Sowerby and Jan Hennings (ed.), Practices of Diplomacy in the Early Modern World c. 1410-1800 (London and New York: Routledge, 2017) の読書会を開催しました。
 メンバー(原田、松方)のほか、史料編纂所外国人研究員Joshua Batts氏のご参加を得ました。
 同書は、ヨーロッパを中心とする近世外交の事例研究を集めた論集です。本科研の成果として計画している論集と重なる論点が多く、海の向こうに同志、ライバルがいるのだとわかって、大いに励まされました。我々は、彼等がカバーできない南・東シナ海域をおもに扱っているので、いつか、このグループと共同研究をしたいものです。

(文責:松方冬子)

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松方 冬子(まつかた ふゆこ) 東京大学 史料編纂所 教授 博士 (文学)Professor,the University of Tokyo Ph.D.(the University of Tokyo, 2008)

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