モンスーン・プロジェクト

東京大学史料編纂所共同利用・共同研究拠点 特定共同研究 海外史料領域
2019~2021年度
モンスーン文書・イエズス会日本書翰・VOC文書・EIC文書の分野横断的研究

本研究の趣旨

 本研究では、エスタード・ダ・インディア、イエズス会、オランダ東インド会社(VOC)、イギリス東インド会社(EIC)という、広域的で非(あるいは半)国家的な組織の、おもに17世紀に本部とアジア拠点間で取り交わされた情報について、内容だけでなく、史料学的な観点からも、多角的な検討を加える。従来、南欧語史料・オランダ語・英語史料はそれぞれ別々の研究者によって担われてきた。しかし、近年、双方を視野に入れた研究が出始めている。こうした状況をふまえ、本研究は、共通のテーマについて専門を異にする研究者が密接な討論を行うことにより、そのような方向性を一層推し進める。

 現在グローバル化する世界の中で歴史学のあり方にも変化が求められているが、海外の動向の安直な輸入や評価への対応としてではなく、日本史学の内在的発展とその成果に基づき、今まで蓄積されてきた学知のつなげ方を刷新することによって、国際的な貢献を模索する。同時に、世界的な要請でもある厳密な史料読解に基づく研究を担える次世代の育成も目指す。

 東京大学史料編纂所は、多くの欧文史料のマイクロフィルムやデジタル画像のコレクションを有しており、グローバル化する世界の中で、今後ますますの活用が望まれる。しかし、今まで、「日本」に直接関係する史料のみに注目が集まり、活用に限界があると考えられてきた。結果として、利用する研究者数が少なく、実際に利用されている史料はごく一部だと考えられる。しかし、近年の研究動向によって新しい問題群に光が当たり、アジア情勢全般の中で日本を捉えるという、これまでにはない形での活用も可能になってきた。

 また、欧文の一次史料を用いた研究をさらに促進するためには、海外史料室に蓄積されてきた史料読解のための学知を可視化し、広く一般に普及することが資すると考える。そこで本研究では、課題名に掲げた文書のなかでも、あまり利用されてこなかったものにとくに注目し、それを分野横断的に討議しつつ、あわせて初学者にも理解できるように史料読解の方法を明示的に示すことで、研究の活性化を図る。

代表者:松方冬子

所内共同研究者

松方冬子(代表者)
岡 美穂子
岡本 真
大東敬典
水上たかね

所外共同研究員

大久保健晴、川西孝男、久礼克季、イザベル・田中・ファンダーレン、冨田暁、中砂明徳、鍋本由徳、野澤丈二、橋本武久、真下裕之


趣旨とメンバー

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活動報告

Activity Report

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松方 冬子(まつかた ふゆこ) 東京大学 史料編纂所 教授 博士 (文学)Professor,the University of Tokyo Ph.D.(the University of Tokyo, 2008)

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