2005年度 白百合女子大学　共通科目
「日本中世史――古絵図から探る――」主要参考文献目録

（2005年4月より。この分野は文献目録が充実していますので、代表的なもの、特に依拠したものなどを掲げます。）

１：全般・文献目録

• 黒田日出男『中世荘園絵図の解釈学』（東京大学出版会、2000年）　※文献目録
• 小山靖憲・下坂守・吉田敏弘編『中世荘園絵図大成』（河出書房新社、1997年）　 ※文献目録
• 小山靖憲・佐藤和彦編『絵図にみる荘園の世界』（東京大学出版会、1987年）　 ※文献目録
• 京都国立博物館編『古絵図』（1969年）
• 難波田徹編『古絵図』（日本の美術72、至文堂、1972年）
• 西岡虎之助編『日本荘園絵図集成』上・下（東京堂出版、1976・77年）
• 京都国立博物館編『古絵図の世界』（1984年）
• 国立歴史民俗博物館編『荘園絵図とその世界』（1993年）
• 東京大学史料編纂所編『日本荘園絵図聚影』全７冊（東京大学出版会、1988〜2002年）※収録絵図はここで「荘園絵図」と検索。
• 難波田徹『中世考古美術と社会』（思文閣出版、1991年）
• 下坂守『描かれた日本の中世』（法蔵館、2003年）
• 荘園絵図研究会編『絵引荘園絵図』（東京堂出版、1991年）
• 国立歴史民俗博物館編『描かれた荘園の世界』（新人物往来社、1995年）
• 史料編纂所所蔵荘園絵図模本データベース
  　※開発途上でまだ件数が少ないですが、トレース図・釈文・文献情報などもあります。模本の詳細画像を見ることができます（プラグインが必要）。

道具箱：地形図・空中写真など

• goo地図　（等高線あり）
• infoseek地図　（等高線あり）
• 国土地理院　　1/25000地形図　　空中写真　　電子国土
  
• 日本地図センター　　1/25000彩色地形図　　リンク集
  
• カラー空中写真（国土画像情報：国土交通省）

２：越後国奥山庄与荒河保和与絵図

• 黒田日出男「和与絵図を読む−｢越後国奥山庄与荒河保和与絵図−」（石井進編『中世のムラ　景観は語りかける』東京大学出版会、1995年。のち、『中世荘園絵図の解釈学』東京大学出版会、2000年）

３：鎌倉の寺院図（明月院・円覚寺・華厳塔・黄梅院・浄光明寺・建長寺）

• 三浦勝男編『鎌倉の古絵図』�T（鎌倉国宝館図録15、鎌倉市教育委員会、1992年再版）
• 神奈川県教育委員会『神奈川県文化財図鑑』建造物篇（1971年）
• 京都国立博物館編『古絵図』（1969年）
• 鎌倉市史編纂委員会編『鎌倉市史』（吉川弘文館）
• 貫達人・川副武胤『鎌倉廃寺事典』（有隣堂、1980年）
• 澤寿郎『鎌倉市文化財資料』5・鎌倉の古版絵図（1965年）
• 澤寿郎『鎌倉　古絵図・紀行』（東京美術、1976年）　＊近世の版本を集成。
• 太田博太郎『中世の建築』（彰国社、1957年。『日本建築史論集』３・社寺建築の研究、岩波書店、1986年）
• 関口欣也『鎌倉の古建築』（有隣堂、1997年）
• 大三輪龍彦編『中世鎌倉の発掘』（有隣堂、1983年）
• 石井進・大三輪龍彦編『よみがえる中世 3 武士の都鎌倉』(平凡社、1989年）
• 鎌倉考古学研究所編『中世都市鎌倉を掘る』（日本エディタースクール出版部、1994年）
• 鎌倉市教育委員会・鎌倉考古学研究所編『集成　鎌倉の発掘』（新人物往来社、1995･96年）＊６・10巻など
• 文化財建造物保存技術協会編『重要文化財　浄光明寺五輪塔修理工事報告書』（浄光明寺、1976年）
• 永井規男「中世五山における庫院とその変容」（『建築史学』38、2002年）
  【参考】
• 鎌倉市観光課　
• 鎌倉市観光協会　
• 古都鎌倉自由自在　
• e-ざ鎌倉・電子国土Web（ちょっと操作がむづかしい？）

４：尾張国富田庄絵図

• 村岡幹生「「富田荘絵図」の世界へ」（『新修名古屋市史』第2巻、1998年）ほか。
• 史料編纂所所蔵荘園絵図模本データベースで検索→文献情報

５：称名寺結界絵図

• 黒田日出男「称名寺絵図のアポリアと解決−「称名寺絵図并結界記」の分析・読解−（上・下）」（『金沢文庫研究』307・308、2001・2002年）に文献目録あり。
• 史料編纂所所蔵荘園絵図模本データベースで検索→文献情報

６：鶴見寺尾郷絵図

• 高島緑雄『関東中世水田の研究　絵図と地図にみる村落の歴史と景観』（日本経済評論社、1997年）
• 黒田日出男「地域の歴史空間を歩く（上・下）」（『月刊百科』284・285、1986年）
• 青山宏夫「武蔵国鶴見寺尾絵図の構造とコスモス」（葛川絵図研究会編『絵図のコスモロジー』下、人文書院、1989年）
• 市村高男「武蔵国鶴見寺尾郷絵図」（荘園絵図研究会編『絵引　荘園絵図』東京堂出版、1991年）
• 伊藤寿和「『武蔵国鶴見寺尾郷図』に関する歴史地理学的研究」（『日本女子大学文学部紀要』51、2002年）

７〜９：洛中洛外図屏風（町田本・上杉本・舟木本）

• 『洛中洛外図大観』町田家旧蔵本・上杉家本・舟木家旧蔵本（小学館、1987年）
• 小澤弘・川嶋将生『図説　上杉本　洛中洛外図屏風を見る』（河出書房新社、1994年）
• 奥平俊六『洛中洛外図舟木本 − 町のにぎわいが聞こえる−』（小学館、アートセレクション、2001年）
• その他、文献目録、過去の講義を参照。

10：天橋立図（雪舟筆）

• 島尾新編著『朝日百科日本の国宝別冊　国宝と歴史の旅11「天橋立図」を旅する』（朝日新聞社、2001年）
• 『日本三景展』（広島県立美術館・京都文化博物館・東北歴史博物館、2005年）
• 大阪市立博物館編『社寺参詣曼荼羅』（平凡社、1987年）
• あまのはしだてねっと　http://www.amanohashidate.net/index.html
• 丹後歴史研究室　http://www.tangoweb.co.jp/johogura/insti-history-ind.html

番外：「王朝貴族の装束展」　　※装束や文化史全般にわたる本はきわめて多数にありますので、例示的に掲げておきます。

【とりあえず最初に見るのなら】

• 鈴木敬三編集解説『古典参考図録・古典参考資料図集』（國學院高等學校、1988.11）
• 鈴木敬三『有識故実図典』（吉川弘文館、1995.7）
• 鈴木敬三編『有識故実大辞典』（吉川弘文館、1996.1）
• 沢田むつ代編『染織　原始・古代編』（日本の美術263、至文堂、1988.4）
• 小笠原小枝編『染織　中世編』（日本の美術264、至文堂、1988.5）
• 河上繁樹編『公家の服飾』（日本の美術339、至文堂、1994.8）
• 小笠原小枝『染と織の鑑賞基礎知識』（至文堂、1998.6）
  【��田装束研究所関係】
  
• 歴世服装美術研究会編『日本の服装』上（吉川弘文館、1968）
• 服飾史図絵編集委員会編『服飾史図絵』（駸々堂出版、1969）
• ��田倭男責任編集『日本の染織2　公家の染織』（中央公論社、1982.11。『日本の染織』1、法隆寺・正倉院／公家〈中央公論社、1979〉の分冊普及版）
• ��田倭男『かさね色目』（��田装束研究所、1988.10）
• ��田倭男『服装の歴史』（中央公論社、1995.4）
• ��田倭男「平安時代の染織」（『月刊文化財』289、1987.10）
• ��田倭男「有職織物の伝統と再生−故井上清氏寄贈資料によせて−」（『神社本庁教学研究所紀要』3、2000.2）
  【図録等】
  
• 國學院大學神道資料展示室編・鈴木敬三解説『高倉家調進控　装束織文集成』（國學院大學、1983.3）
• 京都国立博物館編『宮廷の装束　天皇陛下御在位十年記念』（��倉文化研究所、1999.10）
• 宮内庁三の丸尚蔵館編『宮廷装束の美−江戸から明治へ−』（2000.9）
• 文化学園服飾博物館収蔵品データベース　（小分類で「日本　公家装束」を選択）
  【中近世の服飾社会史】
  
• 鈴木敬三『初期絵巻物の風俗史的研究』（吉川弘文館、1960.4）
• 佐多芳彦「「朝服」と「束帯」−用例からみた平安初期公家服制−」（『風俗史学』24、2003.7）
• 佐多芳彦「服装の表象性と記号性−盤領と垂領−」（『日本歴史大辞典』3、小学館、2001.2）
• 鈴木敬三「仮名装束抄と源雅亮」（『国学院雑誌』80-11、1979.11）
• 宇都宮千郁「雅亮装束抄考証−高倉文化研究所蔵雅亮装束抄の出現を中心として−付・翻刻」（『中古文学』56、1995.11）
• 笹岡洋一「『雅亮装束抄』の周辺−かさね・打出−」（『風俗史学』25、2003.10）
• 吉村佳子「強装束に関する一考察」（『宮城学院女子大学生活科学研究所研究報告』17、1984.12）
• 桜井秀『時代と風俗』（寶文館、1931.6）
• 桜井秀「衣紋道伝統考（一・二・三）」（『芸林』15-2･4･5、1924.2･4･5）
• 池田美千子「衣紋にみる高倉家−大炊御門家から高倉家へ−」（『史学雑誌』111-2、2002.2）
• 菅原正子『中世公家の経済と文化』（吉川弘文館、1998.1）
• 後藤みち子『中世公家の家と女性』（吉川弘文館　2002.1）
• 北村哲郎「有職織物」（『文化財講座　日本の美術』11、工芸（染織・服飾）、第一法規、1983.2）
• 北村哲郎「近世有職織物の基礎研究」（『東京国立博物館紀要』4、1969.3）
• 並木昌史「近世大名の「装束」について−徳川美術館収蔵品を中心に−（上・下）」（『金鯱叢書』24･25、1997.3・1998.3）
• 井上容子「衣紋会の組織と活動について−近世中後期の高倉流衣紋会を中心として−」（久留島浩・吉田伸之編『近世の社会集団−由緒と言説−』山川出版社、1995.11）
  【天皇の食事】
• 佐藤全敏「古代天皇の食事と贄」（『日本史研究』501、2004.5）
• 斎宮歴史博物館編『王朝・いんてりあ図鑑　類聚雑要抄の世界』（1997.4）
• 川本重雄・小泉和子編『類聚雑要抄指図巻』（中央公論美術出版、1998.4）
• 島田武彦「朝餉間の室礼について」（『日本建築学会近畿支部研究報告集』1965.5）
  【寝殿造】
  
• 太田静六『寝殿造の研究』（吉川弘文館、1987.2）
• 『古代文化』39-11「特輯　寝殿造研究の現状と課題」（1987.11）
• 『月刊文化財』242（1983.11）　＊古代邸宅遺跡の特集
• 京都市埋蔵文化財研究所編『平安京右京六条一坊−平安時代前期邸宅跡の調査−』（京都市埋蔵文化財研究所調査報告11、1992.6）
• 京都市埋蔵文化財調査センター編『遺跡から見た京都の歴史』（京都市文化財ブックス16、2002.3）
• 川本重雄「寝殿造の典型像とその成立をめぐって（上・下）」（『日本建築学会論文報告集』316･323、1982.6・1983.1）
• 小泉和子・玉井哲雄・黒田日出男編『絵巻物の建築を読む』（東京大学出版会、1996.11）
• 飯淵康一『平安時代貴族住宅の研究』（中央公論美術出版、2004.2）
  【平等院鳳凰堂扉絵・壁画】
  
• 秋山光和編『平等院大観』3・絵画（岩波書店、1992.1）
• 京都市立芸術大学芸術資料館『土佐派絵画資料目録(四)鳳凰堂板絵・道釈画粉本』（1993.10）
  　＊榊原吉郎「平等院扉絵と土佐家粉本」、東博所蔵田中訥言模写本モノクロ図版を収録。
• 文化庁・東京国立博物館『美の再現　国宝の模写・模造』（1996）
  　＊昭和29〜31年（1954〜56）制作の文化庁所蔵模本カラー図版を収録。
  【槐門図】
  
• 藤本孝一「図版解説　裏松固禅編『院宮及私第図』（清書本）二巻」（『古代文化』39-11、1987）
• 古代学協会・古代学研究所編『平安時代史事典』資料・索引編（角川書店、1994）
• 京楽真帆子「「寝殿造」はなかった」（『朝日百科日本の歴史別冊　歴史を読みなおす一二　洛中洛外−京は”花の都”か−』朝日新聞社、1994）
• 中嶋謙昌「『石井三家系図』の成立―連歌師石井家と東九条荘下司職石井氏―」（『京都大学国文学論叢』12、2004）
  【近世の朝儀復興】
  
• 米田雄介「朝儀の再興」（辻達也編『日本の近世』2・天皇と将軍、中央公論社、1991）
• 高埜利彦「後期幕藩制と天皇」（『講座　前近代の天皇』2、青木書店、1993）
• 高埜利彦「江戸幕府の朝廷支配」（『日本史研究』319、1989.3）
• 藤田覚『近世政治史と天皇』（吉川弘文館、1999.9）
  【寛政度内裏造営と裏松固禅】
  
• 西井芳子「裏松固禅とその業績」（『平安博物館研究紀要』2、1971.2）
• 平井聖編『中井家文書の研究』内匠寮本図面篇1-10（中央公論美術出版、1976.3-1985.2）
• 藤岡通夫編『京都御所と仙洞御所』（日本の美術99、至文堂、1974.8）
• 藤岡通夫『京都御所』新訂版（中央公論美術出版、1987.10）
• 島田武彦『近世復古清涼殿の研究』（思文閣出版、1987.9）
• 千野香織「建築の内部空間と障壁画−清涼殿の障壁画に関する考察−」（『日本美術全集16　桂離宮と東照宮　江戸時代の建築�T・彫刻』講談社、1991.10）
• 京都市立芸術大学芸術資料館『土佐派絵画資料目録　（三）内裏造営粉本』（1992.10）
• 詫間直樹「裏松固禅の著作活動について−『大内裏図考証』の編修過程を中心として−」（『書陵部紀要』55、2004.3）
• 吉田早苗編『近世公家社会における故実研究の政治的社会的意義に関する研究』（科学研究費補助金研究報告書、2005.3）
  【即位式の近世と近代】
  
• 三浦周行『即位禮と大嘗祭』（京都府教育會、1914.3。神社新報社、1987.11復刻）
• 桜井秀『即位大嘗 典礼史要』（博育堂、1915.4）
• 和田英松「御即位礼大嘗祭の沿革」（『國學院雑誌』21-9、1915.9。和田『国史国文之研究』雄山閣、1926に再録）
• 関根正直「御大礼服飾調度」（同上）
• 橋本義彦「即位儀礼の沿革」（『書陵部紀要』42、1991.2。『日本古代の儀礼と典籍』青史出版、1999.10に再録）
• 山口和夫「近世即位儀礼考」（『別冊文芸・天皇制−歴史・王権・大嘗祭−』河出書房新社、1990）
• 高木博志『近代天皇制の文化史的研究』（校倉書房、1997.2）
• 加藤隆久「絵図に見る即位式・大嘗祭の諸問題」（『國學院雑誌』91-7、1990.7）
• 岩井忠熊・岡田精司編『天皇代替り儀式の歴史的展開』（柏書房、1989.8）
• 歴史学研究会ほか編『「即位の礼」と大嘗祭』（青木書店、1990.3）
• 『別冊歴史読本　図説・天皇の即位礼と大嘗祭』（新人物往来社、1988.11）
• 『別冊歴史読本　古式に見る皇位継承「儀式」宝典』改訂版（新人物往来社、1990.11）
• 大禮記録編纂委員會編『大禮記録』（内閣書記官室記録課、1919.8）
• 所功「『登極令』の成立過程」（『産大法学』22-3･4、1989.1）
• 所功「大正『御即位・大嘗祭絵巻』の紹介」（『三浦古文化』48　1990.11）
• 所功「『大正大礼記録』の成立事情」(『国立公文書館蔵　マイクロフィルム版　大正大礼記録』別冊、臨川書店、2001）

東京大学史料編纂所≫古代史料部≫藤原重雄≫出講