模写

礬水 <礬水塗り>
模写はまず、和紙に礬水を塗ることから始まります。
これは、和紙へのにじみ止めです。
これを行わないと、絵の具が和紙に定着しないのです。

礬水 礬水は、明礬とお湯と膠の水溶液を
混ぜて作ります。

上げ写し <上げ写し>
本来は、字の通り和紙を上げ下げして、
下にある絵の残像を和紙に描いていました。
現在では、転がして行うことが多いようです。
上げ写しで、墨の線や剥落した絵の具の状態などを
描いていきます。

<仮張りに貼る>
上げ写しが終わると、その和紙を仮張りという柿渋を塗った板に 張り込みます。
着色 <着色>
次は、絵の具を塗る作業に入ります。
絵の具は一度に塗ってしまうのではなく、
何回も薄い色を重ねながら、原本の色に近づけて行きます。
模写の絵の具ですが、古代からずっと変わらずに
作りつづけられてきたものを使っています。
ほとんどが天然の石や土・植物などから作られています。

仕上げ <仕上げ> こうして絵の具を塗り重ねていき、完成に近づけていきます。 最後に古びたいろを上から重ねれば、出来上がりです。


|材料説明模写| 史料保存技術室| 村岡ゆかりHP|
July 1995, November 1997; wwwsiryo@hi.u-tokyo.ac.jp