『日本中世気象災害史年表稿』ビューア

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ID和暦グレゴリオ暦地域天変地異などの記事原出典掲載書誌
00004981弘安1年6月26日12780724甲斐御消息云、凡疫病弥興盛等云云、…先代未聞の三災七難起るべし、所謂、去・今年、去正嘉等の疫病等也、…294富木入道殿御返事昭和定本日蓮聖人遺文
00004982弘安1年7月8日12780804甲斐[日蓮書状 上野時光宛]なかにも今年は、疫病と申、飢渇と申、とひくる人々もすくなし、たとひやまひなくとも、飢て死事うたかひなかるへきに、麦の御とふらひ、金にもすき、珠にもこえたり、…、日蓮聖人遺文鎌倉遺文13108
00004983弘安1年7月28日12780824甲斐日蓮強盛にせめまいらせ候ゆへに、天此国を罰、ゆへに此疫病出現せり、他国より此国を天をほせつけて責らるべきに、両方の人あまた死べきに、天の御計として、まず民を滅して、人の手足を切がごとくして、大事の合戦なくして、此国の王臣等をせめかたぶけて、法華経の御敵を滅して、正法を弘通せんとなり、…302千日尼御前御返事昭和定本日蓮聖人遺文
00004984弘安1年9月6日12780930甲斐[日蓮書状 妙法尼宛]…地夭と申て、大地をくつかへすこと、大海の船を、大風の時、大波のくつかへすに似たり、大風吹て草木をからし、飢饉も年々にゆき、疫病月々におこり、大旱魃ゆきて、河池田畠皆かはきぬ、如此三災、七難、数十年起て、民半分に減し、残は或は父母、或は兄弟、或は妻子にわかれて歎く声、秋の虫にことならす、日蓮聖人遺文鎌倉遺文13169
00004985弘安1年9月19日12781013甲斐塩一駄・はじかみ送給候、…今年は正月より日々に雨ふり、ことに七月より大雨ひまなし、このところは、山中なる上、…長雨・大雨時々、日々につづく間、山さけて谷をうづみ、石ながれて道をふせぐ、河たけくして、舟わたらず、富人なくして、五穀ともし、商人なくして、人あつまる事なし、七月なんどは、しほ一升・ぜに百、しほ五合を麦一斗にかへ候しが、今はぜんたい、しほなし、何を以てか、かうべき、みそもたえぬ、小児のち(乳)をしのぶがごとし、かゝるところに、このしほを一駄給て候、御志大地よりあつく、虚空よりもひろし、上野殿御返事昭和定本日蓮聖人遺文
00004986弘安1年9月19日12781013甲斐今年は正月より日々に雨ふり、ことに七月より大雨ひまなし、このところは、山中なる上、南は波木井河、北は早河、東は富士河、西は深山なれば、長雨・大雨、時々・日々につづく間、山さけて谷をうづみ、石ながれて道をふせぐ、河たけくして舟わたらず、富人なくして、五穀ともし、商人なくして人あつまる事なし、七月なんどは、しほ一升をぜに百、しほ五合を麦一斗にかへ候しが、今はぜんたいしほなし、何を以てか、かうべき、みそもたえぬ、小児のち(乳)をしのぶがごとし、かゝるところに、このしほを一駄給て候、御志大地よりあつく、虚空よりもひろし、予が言は、力及ぶべからず、…306上野殿御返事昭和定本日蓮聖人遺文
00004987弘安1年9月24日12781018甲斐[日蓮書状 大田殿女房宛]八木一石<付十合>者、大旱魃の代に、かはける物に水をほとこしては、大龍王と生て雨をふらして、人天をやしなう、うえたる代に、食をほとこせる人は、国王と生て其国ゆたかなり、過去の世に、金色と申大王ましましき、其国をは波羅奈国と申、十二年か間、旱魃ゆきて人民うえ死ぬ事おひたたし、宅中には、死人充満し、道路には骸骨充満せり、日蓮聖人遺文鎌倉遺文13182
00004988弘安1年閏10月13日12781205日本[日蓮書状 上野氏宛]…去今年は大えき、此の国にをこりて、人の死事、大風に木のたうれ、大雪に草のおるゝかことし、一人ものこるへしともみへす候き、…八月・九月の大雨大風に、日本一同に不熟、ゆきてのこれる万民、冬を…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13227
00004989弘安1年閏10月22日12781214信濃[日蓮書状 四条頼基宛]…今年は疫癘飢渇に春夏は過越し、秋冬は又前にも過たり…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13234
00004990弘安1年12月18日12790207丹波[年次は推定、現寂請文]…宮田庄役[三カ]具調進之条、難治次第、[ ]々御領損亡間事、且度々申入候了、…兼仲卿記弘安六年春巻裏文書鎌倉遺文13326
00004991弘安2年1月12790220美濃[東大寺学侶等越訴状案(美濃国茜部庄地頭請所并年貢絹綿納法等…)]…人民末代(雖脱カ)縦逢希代之旱水損、以百姓利潤之力、百疋・千両之弁、永欲令無退転之故也云々、爰地頭求吹毛之疵、依悩百姓等、数多之土民、漸々逃亡之間、於田地者、地頭収公之、大略皆自令耕作之、所残之住民僅最少分、…東大寺文書4-12鎌倉遺文13402
00004992弘安2年1月3日12790222日本[日蓮書状 上野殿宛]…この両三年は、日本国の内、大疫起て、人半分けん(減)して候上、去年の七月より大なるけかちにて、さといちのむへんのものと、山中の僧等は命存かたし…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13355
00004993弘安2年2月16日12790405若狭[太良庄未進年貢等注文]弘安元年太良御庄御年貢事/十分一損者十五石八升余…東寺百合文書ゑ5東大影写本
00004994弘安2年5月5日12790622京都為炎旱御祈、被始水天供、続史愚抄前篇5新訂増補国史大系
00004995弘安2年5月5日12790622京都炎旱により、水天供を修して、雨を祈る、西園寺公衡公記史料綜覧5-241
00004996弘安2年5月9日12790626京都水天供、自去五日被始行、…降雨已及普天歟、吉続記増補史料大成30
00004997弘安2年5月9日12790626京都近日、炎旱殊甚、不及東作、民戸成憂、甘雨法験之至歟、吉続記増補史料大成30
00004998弘安2年5月9日12790626京都為炎旱御祈、…勤仕修法、続史愚抄前篇5新訂増補国史大系
00004999弘安2年5月23日12790710大和[亀山上皇院宣 中納言法印御房宛]炎旱渉旬、稼穡愆節、於興福寺、転読仁王般若経、殊致甘雨之祈請、宜期不日之潤沢之由、可有御下知之旨、院宣所候也、…大和春日神社文書鎌倉遺文13602
00005000弘安2年5月23日12790710京都炎旱過法、自去比被行水天供、無其験、神泉御読経歟、孔雀経法歟、可被行之由有沙汰、…吉続記増補史料大成30
00005001弘安2年7月19日12790903京都祈雨奉幣、続史愚抄史料綜覧5-243
00005002弘安2年8月17日12791001諸国[日蓮書状 曽谷の道宗宛]…天もくもり、地もふるひ、大風かんはち(旱魃)し、けかち(飢渇)、やくひやう(疫病)に、人の死する事、肉はつか、骨はかはらとみへしかは、他国よりもをそひ来れり、…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13671
00005003弘安2年8月17日12791001諸国[日蓮書状 曽谷の道宗宛]…壌劫の時は大の三災をこる、いはゆる火災・水災・風災也、又減劫の時は、小の三災をこる、ゆはゆる飢渇・疫病・合戦なり、飢渇は大貪よりをこり、やくひやうは、くちよりをこり、合戦は瞋恚よりをこる、…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13671
00005004弘安2年10月10日12791122大和[東大寺年預慶実書状土代 播磨公御房宛]般若会料田長原庄(大和山辺郡)百姓等損亡之間、可被遂実検之由、令申候之間、七月廿七日差下使者等之処、四丁内三丁二反者、使者下向以前作人苅取了、所残八反、使等等遂実検之処、皆損云々、東大寺文書4-44鎌倉遺文13732
00005005弘安2年11月6日12791217甲斐去年(弘安1)・去々年(建治3)のやくびやうに、死し人々のかずにも入ず、又、当時蒙古のせめに、まぬかるべしともみへず、とにかくに死は一定なり、…350上野殿御返事昭和定本日蓮聖人遺文
00005006弘安2年12月27日12800206甲斐[日蓮書状 上野殿宛]…うへて候時のこかね、かつせる時のこれうは、うれしき事なれとも、はんと水とにはすきす、…一度にをもい切て、うへし(飢死)なんと、あんし切て候つるに、わつかのともしひに、あふらを入そへられたるかことし…日蓮聖人遺文鎌倉遺文13813
00005007弘安2年1月27日12800306諸国人の肉を、或は猪鹿に交へ、或は魚鳥に切り雑へ、或はたゝき加へ、或はすしとして売る、食する者不知数、改訂増補昭和定本日蓮聖人遺文(秋元御書)中世東国災害史略年表
00005008弘安3年5月16日12800621大和大和長谷寺辺俄洪水、人家数宇流亡、所司護司七人、及人民多溺死(雅有卿記)、続史愚抄前篇5新訂増補国史大系
00005009弘安3年5月16日12800621大和長谷寺より、…大水流家六十余、人四十三人流失、資財等不知数、法隆寺別当次第日本の気象史料
00005010弘安3年5月16日12800621大和長谷寺頓洪水出而、人屋敷数十宇、溺死者三十六人、一代要記日本の気象史料