前記『日本関係海外史料』の第二冊で、オランダ商館長日記原文編之二（自寛永十二年十一月、至寛永十四年六月 Original Texts Selection I.
Volume II. January 1, 1636-August 8, 1637）として第八代商館長ニコラース・クーケバッケル在職期間中の日記の第二の部分、一六三六年一月一日より一六三七年八月八日に至る二〇か月の記事を収める。鎖国の形成過程におけるポルトガル商人、日本商人との対抗が続くが、日光東照宮造営に際し銅のシャンデリアを献上して、タイオワン事件の人質ピーテル・ヌイツの釈放を実現し、五箇所商人の干渉を排除し、対日貿易におけるオランダの優位が目だってくる過程を知ることができる。巻頭には英文解題を、巻末には商務員ハーヘナールの江戸参府日記（Dagregister van de hoffrijse bij den Oppercoopman Hendrick Hagenaer sedert den 14. December 1635 tot den 28. Februaris 1636）を収める。
（図版一葉、目次一頁、解題四頁、例言一頁、本文三一八頁、添付正誤表五頁）
担当者　金井圓・加藤榮一