31.鹿児島県下中近世史料の調査・撮影

二〇二〇年三月六日から八日にかけて、鹿児島県西之表市に出張し、種子
島開発総合センター鉄砲館所蔵の上妻家文書の調査・撮影を行った。本調査
には、高橋典幸氏(東京大学人文社会系研究科)、高橋公明氏(名古屋大
学)、村井章介氏(東京大学)も参加された。
本文書群には、時代としては中世の年号を持つ史料から近代のものまで、
内容としては書状・口上覚・達書のような一般的な史料から、夫婦肖像画や
武術等の秘伝書のようなやや特殊なものまでと、多様な史料が含まれてい
る。そのため、詳細な検討の上で文書名を決定し、人名や年代を比定してい
く必要があるが、現段階ではその用意はない。そこで、詳しい検討は後日を
期し、ここでは撮影した史料の番号と、各史料をおおよその内容ごとに分類
した文書群の概要を示すにとどめたい。
なお、各史料は、年代が明記されているものは年代順、明記されていない
ものは史料番号順に配列している。
(金子 拓・小瀬玄士・林 晃弘・畑山周平)

『東京大学史料編纂所報』第55号