9.静岡県立美術館・静岡県立中央図書館所蔵史料の調査撮影

二〇一八年八月二三・二四日、静岡市に出張し、静岡県立美術館・静岡県立中央図書館所蔵史料を調査撮影した。本出張は、二〇一八年度一般共同研究「参詣曼茶羅図を中心とする富士山信仰史資料の総合的研究と公開」によるもので、研究代表者・大高康正氏(静岡県富士山世界遺産センター)との共同調査である。同史料は一九八七年に本所で行ったマイクロフィルム撮影分とも重なり、両館サイトからは一定度の画像のデジタル閲覧も可能である。現行のデジタル採訪の仕様により、史料学的な検討をいっそう深め得る研究資源化に取り組んだ。ユニオンカタログには未搭載だが、『静岡県史料』・『静岡県史』との対応を、Hi-CAT plus に反映させた。美術館では上席学芸員の石上充代氏、図書館では調査課の増田曜子氏にご対応いただいた。また、図書館分館である歴史文化情報センターへも赴き、中嶋郁夫氏より現在の史料公開状況や課題についてのご説明を受け、情報交換を行った。併せて記して御礼申し上げる。
〈中略〉
(及川亘・藤原重雄)

『東京大学史料編纂所報』第54号