18.「賀茂別雷神社文書」の調査・撮影

二〇一七年六月二五日~二七日および二〇一八年一月二九~三〇日、同年
三月五日~七日の三回にわたって、賀茂別雷神社(京都市北区)に出張し、
同社所蔵文書の調査・デジタル撮影を行った。近年の編纂所による撮影は、
同神社のご協力を得て、二〇一〇年度より継続して行っている。
 「賀茂別雷神社文書」については、一九九七年年度~二〇〇二年度にかけ
て京都府教育委員会が、一九四五年(昭和二〇)以前の文書の網羅的調査を
実施し、目録を刊行している(『京都府古文書調査報告書第十四集 賀茂別
雷神社文書目録』京都府教育委員会 二〇〇三年三月)。その整理番号によ
れば、今年度撮影したのは、土蔵に保管されているⅡ―B(社司・氏人)―
一(氏人)のうち四三八~五六二、七二一~八一九、九一九~九三六、九四
三~九六六、一〇一一~一〇四八号など氏人の置文・請文・起請文等に関す
る文書、Ⅱ―I(算用状)―一(職中算用状)のうち六三〇~六六三号、そ
して校倉保管Ⅲ―三〇の一号神主森尚久の「続葉記」と称する日記(天正一
九年正~三月・六月)(藤田恒春「上賀茂神社神主森尚久の「天正十九年 
續葉記」」『織豊期研究』一三、二〇一一年、参照)、社務所備用とされてい
たⅣ(社務所・社殿)―A(社務所保管記録類)のうち一~二〇号である。

(遠藤珠紀・金子拓・川本慎自・高山さやか・高橋敏子)

『東京大学史料編纂所報』第53号