大日本近世史料「細川家史料二」

本冊には、前冊にひきつづき、元和八年より寛永四年にいたる六年間の、忠興(三斎)より忠利に宛てた書状(第三二七号文書−第六一六号文書)二百九十通を収載した。
その内容は多岐にわたるが、家光の将軍襲職・上京・本丸移徙、松平忠直の動静、最上義俊・本多正純の改易、大坂牢人赦免による召抱、諸大名・旗本との交際、幕府蔵入地由布院・横灘の勘定、江戸城・大坂城等の普請、江戸下屋敷の拝領、走り百姓の処分、忠興の眼病、茶の場とその道具、鷹狩、能狂言、薬方等が記され、当主忠利に対する教戒・不満も述べられている。
尚、巻末に本冊中に現れる人物の人名一覧を附し、索引を兼ねると共に理解の便に供した。
担当者 山本武夫・村井益男・加藤秀幸
(例言一頁、目次二一頁、本文二五七頁、人名一覧二六頁、折込図版一葉)

『東京大学史料編纂所報』第5号 p.114*