59.金光図書館所蔵『初拓好太王碑』の調査・撮影

二〇一二年二月八日から一〇日まで、金光図書館(岡山県浅口市金光町大
谷三二〇)に出張し、同館所蔵『初拓好太王碑』の調査・撮影をおこなった。
本史料は剪装本一二冊よりなる広開土王碑拓本であり、昨年度の調査で研究
史上において重要な史料であることが判明したが(稲田奈津子「金光図書館
所蔵『初拓好太王碑』と「水谷旧蔵精拓本」」〔『東京大学史料編纂所附属画
像史料解析センター通信』五八号、二〇一二年七月〕参照)、台紙の経年破
壊が進んでおり、原本による調査は最小限にとどめる必要があった。そこで
今回、本史料の性格を明らかにするために必要な追加調査をおこなうととも
に、今後の調査・研究に資すためデジタル撮影を実施した。金光英子館長を
はじめ、同館司書・職員の方々には大変お世話になりました。記して謝意を
表します。

(稲田奈津子・遠藤珠紀)

『東京大学史料編纂所報』第48号