35.鹿王院所蔵文書の調査・撮影

二〇〇九年一〇月四日・五日の両日、京都市右京区嵯峨北堀町の鹿王院に赴き、昨年度に引き続き、所蔵文書のうち未表装の中世文書を調査・撮影した。本調査は学習院大学史料館と共同で行った。本所では、一九六四年に鹿王院文書の大部分を撮影して写真帳として架蔵しているが、『鹿王院文書目録』(京都府教育委員会、一九九七年)により、未表装の中世文書のうち一五九点が未撮影であることが判明した。ご所蔵者のご厚意を得て、昨年度・今年度で、未表装の中世文書を目録番号順に調査・撮影することを計画し、今年度は、目録番号全六六六番のうち、四五二番から六六六番までの撮影を行い、計画を完了した。現在の保管状況では、全五箱のうち四箱と五箱にあたる。ご住職吹田宏海氏に改めてあつく謝意を申し述べたい。

(末柄 豊・山家浩樹・渡邉正男)

『東京大学史料編纂所報』第45号