3.東北大学附属図書館所蔵秋田家史料の調査・撮影

二〇〇二年一二月一〇日から一三日まで、及び二〇〇三年二月三日から二
月五日までの、前後二回、東北大学附属図書館に出張し、同館所蔵の秋田家
史料の調査・撮影を行った。
 秋田家史料は、昭和一四年に東北帝国大学奥羽史料調査部に寄託され、そ
の後、昭和三○年代に文書史料を中心に国有財産として購入されたものであ
り、これまで様々な研究に用いられてきた。平成七年に同大学附属図書館へ
受け入れられた後、整理作業が進められ、平成一三年、『東北大学附属図書
館所蔵古文書目録シリーズ2 秋田家史料目録』(以下『日録』)が作成・刊
行された(以上は、同日録の解題による)。本所では秋田家史料についての
本格的な調査・複本作成がこれまで行われておらず、今回作成された『目録』
に従って調査・撮影をさせていただくこととした。今回調査・撮影(マイク
ロフィルム)した史料は以下の通りである。分類・検索用番号は、『日録』
に従った。
○分類1-1系図のうち、一一〇〇一番〜一一〇〇九番・一一〇一四番・一
一〇一六番〜一一〇一九番・一一〇二一番〜一一〇二二番・一一〇二四番〜
一一〇二六番・一一〇二八番〜一一〇三〇番
○分類1-2官位叙任のうち、一二〇〇一番〜一二〇〇三番
○分類2-1内書・領知宛行状・領知日録の全点、二一〇〇一番~二一〇八
七番
○分類2-2秋田時代の全点、二二〇〇一番〜二二一七五番
○分類2-3宍戸時代の全点、二三〇〇一番〜二三一四四番
○分類2-5兵学のうち、二五〇二四番〜二五〇二五番
○分類2-6地図・絵図のうち、二六〇一二番〜二六〇二三番
○分類3-1目録類のうち、三一〇〇一番・三一〇〇三番
○分類3-2名家筆跡のうち、三二〇〇一番〜三二〇一四番三二〇一九番〜
三二〇三三番・三二〇三八番・三二〇四一番〜三二〇四四番・三二〇五四
番〜三二〇五五番                        以上
 なお、一回日の出張は、科学研究費特別推進研究「前近代日本史料の構造
と情報資源化の研究」による小研究「原本史料の形態的情報に関する研究」
を兼ねており、同研究で前々年度から追究してきた近世初期の御内書・朱印
状を中心とした文書の形態的情報を調査し、データ化するために分類2-1
の文書を中心としてデジタルカメラ撮影を行った。

                       (佐藤孝之・小宮木代良・鴨川達夫・山口利夫・村井祐樹)

『東京大学史料編纂所報』第38号