35.正倉院文書調査

二〇〇一年度の正倉院文書調査は、一一月五日~九日の五日間、宮内庁正倉院事務所(奈良市雑司町)に出張し、同保存課修理室において原本調査を行った。昨年度に引き続き、塵芥文書三九巻三冊について料紙構成、断簡の接続関係等を中心とした原本調査を行い、『正倉院文書目録』五・塵芥(二〇〇三年度刊行予定)編纂のための調書・原稿を作成した。
 また、七月九~一一日及び一月二八~三〇日に正倉院事務所に出張し、同所において正倉院文書の調査を担当されている保存課調査室長・杉本一樹氏、同室員・飯田剛彦氏より、塵芥文書の原本調査成果に関して指導・助言を受け、合わせて正倉院文書の研究調査課題について打合せを行なった(石上・山口)。
 正倉院文書閲覧の許可を与えられ、調査・研究に関して便宜をお図りいただいた宮内庁及び正倉院事務所に厚く謝意を表する。

                              (石上英一・加藤友康・厚谷和雄・山口英男)

『東京大学史料編纂所報』第37号