山口県文書館「毛利家文庫」史料の調査・撮影

平成九年十一月二十六日から二十八日までの三日間、山口県文書館に出張し、同館所蔵「毛利家文庫」から、近世前期から後期にかけての幕藩関係を研究する上で貴重な史料である『公儀事諸控』の原本調査及び写真撮影を行った。
 本史料は、全二百五十九冊からなるが、中にノドの部分が撮影できない史料があり、これまで写真撮影が困難であった。本所では、今回、同館の許可を得て、修補担当の技術官中藤靖之を同行し、綴じ紐をはずして撮影した上で綴じ直すことにした。その際、紐は類似の新しいもの(絹紐)を使用した。また、綴じ紐をはずした時、同時に原本調査を行い、調書を取った。史料の簡単な修復についても、同行の技術官が行った。

『東京大学史料編纂所報』第33号