龍野市立歴史文化資料館所蔵近世後期幕政関係史料の調査・撮影

近世史料部第三室では、一九九四年十一月二十九日から十二月一日までの三日間、兵庫県龍野市に出張し、龍野市立歴史文化資料館所蔵脇坂家文書(播磨龍野藩主)における近世後期幕政関係史料の調査・撮影をおこなった。本文書は龍野市立龍野図書館より移管されたものである。調査にあたって利用した目録は、龍野図書館読書会編『(龍野文庫)図書目録・古文書篇・後篇』(一九六〇年)であるが、同資料館には本目録未掲載分の文書も若干所蔵されている(追加登録済)。また、今回は未調査だが、同館所蔵分の他にも「脇坂研之氏文書」がある(龍野市史編纂専門委員会編『龍野市史編集資料目録集1』龍野市、一九七六年、による)。以下、調査・撮影の概要を報告する(一部、鶴田啓〔一九九四年度科学研究費補助金・奨励研究A〕による撮影分を含む)。
 なお、調査終了後の十二月二日には、姫路市史編集室(日本城郭研究センター内)を訪問し、酒井家文書(姫路市所蔵・姫路市立図書館保管〔一部は姫路城に展示中〕、現在は姫路市史編集室で整理・目録作成中)の現状について見学することができた。

『東京大学史料編纂所報』第30号