広島県立文書館所蔵史料の調査・撮影

一九九五年三月七日より一〇日まで広島県立文書館(広島市中区千田町三丁目七—四七)に出張し、同館所蔵の渋谷家文書・山田家文書等を調査・撮影した。調査に際しては、熊田重邦館長・西村晃研究員をはじめ、館員のみなさんに大変お世話になった。ここに記して、厚く感謝申し上げる。
一 渋谷家文書
 渋谷家は、戦国時代末から江戸時代前期にかけて尾道町を拠点にして栄えた豪商である。末孫渋谷辰男氏のもとに伝わった同家文書のうち、毛利氏時代のものは、『広島県史』古代中世資料編�などにも紹介されているが、その後一九九一年に近世史料を含めた全体が渋谷氏から県立文書館に寄贈された。今回の採訪では、その全点を調査・撮影させていただいた。史料の詳細については、『広島県立文書館収蔵文書目録』第1集(一九九四年)に解説と目録が収載されているので、そちらを参照されたい。
二 山田家文書
 山田家文書は、旧広島藩士山田家に伝来した史料である。同文書の解説および目録も、前掲『収蔵文書目録』第1集に掲載されている。そのうち今回は、『大日本史料』第十二編の編纂のため、江戸時代初期の分を中心に、左記に掲げる史料を調査・撮影した(文書名は『収蔵文書目録』による)。

『東京大学史料編纂所報』第30号