東大寺図書館所蔵史料の調査・撮影

一九九三年三月二一日から二六日まで、奈良市東大寺図書館に出張し、同館所蔵の史料のうち、前年度に引き続き、記録部一四一架の一九六から三九〇までを、調査・撮影した。江戸時代の修理納下勘定帳、二月堂納下帳、八幡宮護摩納下帳、本僧坊供納下帳を中心とし、他に、戦国期の、種々の納下帳を含む。また、前回、補修を必要とするため撮影を見送った、一四一架の五点についても、撮影を行った。調査目録は、次年度以降に掲載したい。また、前回までに調査・撮影をほぼ終えた、一一三架後半については、一部に未了のものがあるため、これらの目録も次年度以降を期したい。
 また、東大寺当局の御高配を得て、大日本古文書東大寺文書編纂のため、前年度に引き続き、東大寺成巻文書(百巻文書)第五一巻以降をマイクロフィルムで撮影し、撮影を終えた。このほか、大日本史料第六編編纂のための史料若干も調査・撮影した。
             (千々和到・高橋敏子・針生邦男・中藤靖之・山家浩樹)

『東京大学史料編纂所報』第28号