東北地方所在のキリシ夕ン関係史料の調査・蒐集

平成四年十月十二日より十六日までの五日間、仙台市、福島市、郡山市、会津若松市及び船引町において福島県関連のキリシタン史料について調査・蒐集を行なった。これは、大日本史料第十二編編纂に関わる補完史料の調査・蒐集を目的とし、編纂に際し欧文史料との比較・対照を通じて人名・地名の確定に供するためである。
 東北大学附属図書館、福島市所在の福島県歴史資料館、郡山市所在の郡山市立図書館において関係史料の調査と蒐集を行ない、福島県船引町教育委員会及び会津若松市所在の会津若松市立会津図書館では調査のみを行なった。尚、事前の史料所在調査では、二本松市史編纂事務局、白河市歴史民俗資料館から多大の便宜をえた。また会津若松市の五十嵐竹雄氏旧蔵の切支丹類族帳の所在に関して、同市立会津図書館及び会津武家屋敷の両機関から貴重な情報を頂いた。さらに会津若松市在住の岡崎ミツ子氏には亡父五十嵐竹雄氏所蔵書についての情報を寄せていただいただけでなく、自ら倉庫を探索されて所在不明となっていた類族帳を見つけ出して下さり、しかも本所に寄贈していただいた。重ねてお礼を申し上げる次第である。以下に撮影した史料の目録を掲げる。

『東京大学史料編纂所報』第28号