伊勢市神宮文庫所蔵古記録等の調査及び京都市陽明文庫等における原本校正

大日本古記録後愚昧記の編纂のため、一九九一年一〇月七日より九日までの三日間、及び同年一一月二五日・二六日の両日、伊勢市神宮文庫において、特に許可を得て、前年度に引き続き同文庫所蔵三条家旧蔵本の内、後愚昧記に関連する史料の調査を行った。それらの内、後愚昧記一七巻(整理番号第五門2483)は、滋野井公澄が元禄一一年・一四年の二度に、三条実治から借り出し得た原本を、臨写し、若干の考証・注記を加えたものであって、いま本所に所蔵する原本の、当時の保存状態が、綿密に記録されている。なお今回、写真撮影の許可を申請し、写真焼付の頒布を受けることができたのは、次の一一点である。

『東京大学史料編纂所報』第27号