陽明文庫所蔵史料の調査・撮影

一九九〇年一二月三日〜八日の六日間、財団法人陽明文庫(京都市右京区宇多野)に出張して、近世文書・記録の調査および撮影を行った。まず、前年度に引き続き、「陽明文庫分類目録 家門篇二」に基づいて調査を行い、「四 財政」の架番号五七一八〜六五四四(一〇九袋〜一二二袋)の都合八二七点を撮影した。更に現在編纂中の『大日本近世史料 広橋兼胤公武御用日記』第二冊に関連する史料として、「同目録 神祇篇」の「二 神官」のなかから「賀茂社争論一件」に関する史料を含む架番号五三〇五三〜五三二一六(一二六〇袋〜一二六二袋)の都合一六四点を調査・撮影した。以上の写真撮影は、一〇〇フィートマイクロフィルムで九リールに収めた。なお、出張期間中、『広橋兼胤公武御用日記』編纂に関連して、広橋家の菩提寺である龍光院(京都市左京区黒谷町、金戒光明寺の塔頭)において墓碑銘・過去帳などを調査した。
                              (馬場章・柿沼徹)

『東京大学史料編纂所報』第26号