筑波大学附属図書館所蔵久須美記録の調査

一九八九年二月二〇日から二二日にかけて、筑波大学附属図書館に赴き、久須美記録の調査・撮影を行った。
 久須美記録は、旗本久須美家の史料であり、もと東京高等師範学校の所蔵にかかり、のち東京教育大学の所蔵をへて、現在筑波大学附属図書館に所蔵されている。その内容については、東京高等師範学校所蔵当時に、元田脩三氏によって「久須美文書解題」(『教育』昭和二年)として紹介されているが、久須美祐光・祐明・祐雋・祐温・祐義の日記・書簡集・紀行文・随筆等からなっている。それらのうち、今回は、佐渡奉行・大坂町奉行等を歴任した祐明の日記・書簡集を中心に、次に掲げる史料を撮影した。なお、祐明は、天保一一年一二月より同一三年八月まで佐渡奉行、小普請奉行をへて、同一四年三月より同一五年一〇月まで大坂町奉行、同年一〇月より勘定奉行となった。

『東京大学史料編纂所報』第24号