大日本古記録「小右記」十一

この冊は小右記の最終冊である。小右記逸文を収め、更に解題・小右記編年目次・藤原実資年譜・藤原実資略系・索引を附した。
 小右記逸文は編纂終了の時点までに見出された小右記逸文の集成であって、桃裕行氏の調査の成果(「小右記諸本の研究」、本誌五号)を基礎に諸書を渉猟した結果をその後の諸研究によって補足したものである。ただ諸書の渉猟はなお甚だ不十分であるので、今後見出される逸文も少くないであろう。すでに知られている限りでも、例えば次のようなものがある。

『東京大学史料編纂所報』第21号 p.43**-44