東京大学史料編纂所

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妙法院所蔵史料調査

 昭和五十六年八月二十四日より同二十七日までの四日間、前年に引き続き京都市東山区の妙法院門跡所蔵の史料調査を行ない、以下の史料を撮影した。整理の符号は前年の報告と同じく「妙法院所蔵重書目録」 (架番号四一〇〇/六五/一〜一〇)の符号に準じた。
第五十五ノ箱
第一括

 一、歌仙色紙形                             一巻

   (奥書)「応永十年七月廿三日書之、右中弁豊房朝臣虫之八朔 北山殿可虫之令虫返色紙形也虫人形下題紙いまこれ礼虫—可下ハ畳也、此人形ハ——坐人也、装束色〓也、又写書様大概如此、——可直之先馳——此色紙形中書世尊寺宰相行俊卿筆也、
                           大外記中原師富(花押)
   此本者、持明院中納言基孝卿所持也、則伝授茂基孝也、
   右一巻者、能書伝授之時写留者也、七ヶ条灌頂等的伝、次而此色紙形茂相伝也、尤可秘〓〓、
    文禄四年八月下旬
        従神武百数代末孫和仁廿五才」         

 二、豊国歌仙之写                            一巻
 三、歌仙                                一巻
 四、歌仙 ○首ヲ欠ク                          一巻
 五、歌仙                                一巻
 六、歌仙 ○後鳥羽院ヨリ宜秋門院丹後マデ                一巻
 七、歌仙                                一巻
   (奥書)「寛永十九卯六」但馬助筆写之」

 九、多武峯歌仙写                            一冊

   (奥書)「此一冊多武峯哥仙写之、早卒無正躰者也」
第二括
 一、能書方十ヶ条目録
    (奥書)(一色紙形、二扇、三屏風障子書様、四影像讃、五消息、六短冊、七懐紙、八団扇、九貝之歌、十歌仙)
   「右一巻能書方十ヶ条者、所従
   院御伝授也、尤雖不堪其器量、令応厳命、以
   旧院後西院 宸筆、謹而令書写之畢、為後證加奥書者也、
    宝永元年八月十六日座主二品(花押)(堯延)親王謹書」     

 二、能書方十ヶ条 堯延                         一冊
   (奥書)「宝永元年八月十六日座主二品(花押)親王謹書」
 三、能書方七ケ条口决                          一巻

   (包紙)「能書方七ケ条口决、従 仙洞御伝授之節、頂戴慈音院宮堯然親王者也、宝永七年九月五日入木末葉堯延書之、」    

 四、能書方七ケ条口决                          一巻
 五、能書方七ケ条口决                          一巻
   (包紙)「能書七箇灌頂巻 堯恕」
 六、二十箇条篇目                            一巻
 七、八月十五日堯延親王御覚書                      一通
 番外一、眞行草法帖                           一巻
 番外二、能書方七ケ条口决断簡                      一枚
第三括
 一、古文愚草                              一冊
   (奥朱書)「同朱点校合畢、尤以可為証本者也、入木道相伝以後、彼卿ニ以密〓借彼本写者也」
   (奥書)「以一条前大納言實久卿秘本、文字等必件本不違一字写畢、最可為証本者也」
 二、歌仙之事                              一冊

   (奥書)「右従 後西院御伝授之趣、従左丞相基熈公、予與左大将同時ニ伝授之、貞享二十月十八日也(花押)(堯恕親王)」    

 三、天和聞書                              一冊
 四、諷誦願文之事                            一冊
 五、弘法流筆道之事                           一冊
   (奥書)「右筆法弘法大師御伝秘極之書也、賀茂代々家伝、某相伝、又御相伝仕者也、
                           手家 賀茂甲斐守義元
                              賀茂右京亮義重
                              賀茂右京義重之
                              筒井弥五兵衛義篤
                           享保八癸卯年六月吉日 」
   (奥書)「弘法流筆道手家
        一代 賀茂甲斐守藤原義元
        二代 加茂右京亮義重
        三代 加茂右京義重之
        門弟 筒井弥五兵衛藤原義篤
    享保十年
     巳五月吉日                      (印)(印)
      智光御方エ」
 六、主上書道御稽古記 第一巻                      一冊
 七、主上書道御稽古記 第二巻                      一冊
 八、主上書道御稽古記                          一冊
 九、書道聞書                              一冊
一〇、(無題)                              一冊
   (奥書)「右一冊者、以 後水尾院宸翰、如形令臨写者也、
                             堯恕 」
一一、(無題)                              一冊
一二、御歓使扣帳                             一冊
一三、(無題)                              一冊
   拾三ケ条
   筆道極意十一ケ条
   筆道系図
一四、能書方目録草                            一冊
一五、寛文聞書                              一冊
一六、(無題)                              一冊
一七、(無題)

   (奥書)「此条〓者、祖父三位経朝卿、文永十二年関東下向之時、秋田城務泰盛伝受篇目也、而書残条〓、為見安立部類書寄之、秘事口伝悉授申親衛二千石貞連畢、
    元亨二年十二月十五日     

   右一冊者、以青蓮院宮秘本令書写訖、然文字多魚魯之誤、更得他本可校合之也、
    貞享二年十月廿八日                堯恕 」
一八、(無題)                              一冊
   (書出)「九月十二日
   一、今般禁裏様江能書方御伝授……」
一九、清水谷口伝                             一冊
   (奥書)「天正三年十月廿四日写之、字誤等如本也、校合了、
   箇一巻、従 内染禿毫可献蒙 勅書写之序成冊、
   蔵新日吉庫者也、
   延享三年四月廿五日校合了」
第四括
 一、宝暦十二年正月晦日禁裏御伝授ノコト                 一包
 二、寛保四年八月廿三日能書方御伝授日次                 一包
 三、弘化四年夷則十日従花山院額伝授書並許状               一包
 四、(包紙)「紫宸殿承明門賓之写
   享和三年春正月七日承勅書  賀茂保考書之、」            一包
 五、延享元年八月廿三日能書方伝書                    一包
   (「宝暦十二年二月入木道御伝授日次記草」一冊ヲ含ム)
 六、堯恕親王勅額箱ノ上書留                       一通
第五括
 一、錦旗模本                              一枚
第六括 武家旗模本                            一枚
第七括 入木道口伝等                           一括
第五十四ノ箱
 一、普賢延命法表白                           一冊
 二、御修法堂荘厳                            一冊
 三、慶長五年十二月十四日始行御修法記                  一包
  イ、御借物日記                            一冊
  ロ、御道具注文                            一冊
  ハ、支度覚                              一冊
 四、慶長四年三月御修法御用意覚                     一冊
 五、慶長十七年六月始行普賢延命御法則                  一冊
 六、普賢延命法御修法用心                        一冊
   (奥書)「貞永二年二月廿八日、於綾小路御所、以宇治律師本書写了、以書本交了、」
 八、普賢延命表白                            一冊
   (奥書)「慶長四年己亥 三月十七日正覚院僧正御作」
 九、天正十六年普賢延命護摩之巻数                    一通
第五十四ノ箱 番外
 一、明和二年延暦寺三院僧徒�次                     一冊
 二、文政三年延暦寺三院僧徒�次補略                   一冊
 三、文政四年延暦寺三院僧徒�次補略                   一冊
 四、天保三年延暦寺僧徒�次補略                     一冊
 五、天保五年延暦寺僧徒�次補略                     一冊
 六、天保九年延暦寺僧徒�次補略                     一冊
 七、天保十二年妙法院宮御知行所并御由緒覚書               一冊
第五十九ノ箱
第一括
 一、堯恕親王御覚書                           一冊
 二、印肉                                一冊
 三、堯恕親王御筆新撰朗詠集上                      一冊
 四、堯恕親王御筆和歌抜書                        一冊
 五、堯恕親王御詠草等                          一包
 六、巻平家目録                             一冊
 七、堯恕親王御筆日別記                         一冊
 八、承応二暦晩春日                           一帖
 九、東国絵図                              一枚
一〇、
  イ、鈴鹿山紅葉・箱根山桜                       一包
  ロ、道中日次                             一枚
一一、師子吼院宮御色紙                          三枚
一二、法華経筆者目録                           一枚
 番外
 一、(包紙)「山田検校へ本渡之後紅つくへき連歌也辰十月廿二日封之 」  一包
 二、師(包紙)子吼院宮様御清書物箱へ御入可被成由也」          一包
 三、諸覚留                               五通
第五十九ノ箱
第二括 堯恕親王御筆梅、秋草絵                      一括
第三括
 一、堯然親王御筆南遊志                         一冊
 二、堯恭親王宛女房奉書并親王御消息案文                 一包
 三、寛永寺焼香之図                           一枚
 四、龕前堂山頭絵図                           一枚
 五、御素服諒闇御服装束書                        一通
 六、堯恕親王御履歴                           一通
 七、御経供養導師勘例                          一綴
 八、真仁親王御筆船若善神一印法                     一通
第四括 堯然親王御消息
 一、新宮御方宛御消息                          一巻
 二、新宮御方宛御消息                          一巻
 三、新宮御方宛御消息                          一巻
 四、新宮御方宛御消息                          一巻
第五括
 一、堯恭親王御消息案文                         一巻
 二、堯恭親王御消息案文                         一巻
 三、堯恭親王御消息案文                         一巻
 四、堯恭親王御消息案文                         一巻
 五、堯恭親王御消息案文                         一巻
 六、堯恭親王御消息案文                         一巻
 七、堯恭親王御消息案文                         一巻
 八、堯恭親王御消息案文                         一巻
 九、堯恭親王御消息案文                         一巻
 一〇、堯恭親王御消息案文                        一巻
 一一、堯恭親王御消息案文                        一巻
 一二、堯恭親王御消息案文                        一巻
第六括 堯恭親王御詠草并御書写本等
 一、元文四年御詠草                           一冊
 二、元文五年詠草                            一冊
 三、寛保元年詠藻                            一冊
 四、寛保二年詠草                            一冊
 五、寛保二年八月詠草                          一冊
 六、寛保三年禁裡御会始春色柳先知                    一冊
 七、寛保四年御会并稽古等詠艸々                     一冊
 八、延享三年御会并稽古等詠艸々                     一冊
 九、延享五年正月詠艸々                         一冊
一〇、延享五年公宴御会始桜町殿仙洞御会并御法楽              一冊
一一、寛延三年禁裏仙洞和歌御会詠艸々                   一冊
一二、寛延四年内御法楽并月次御会詠藻艸                  一冊
一三、寛延四年公宴御会詠艸々                       一冊
一四、宝暦二年公宴御会始詠艸々                      一冊
一五、宝暦四年御詠草                           一冊
一六、宝暦五年公宴御会詠艸々                       一冊
一七、宝暦十四年公宴御会始草                       一冊
一八、和哥詠艸々                             一冊
一九、表題ナキ御詠草                           六冊
二〇、万葉集聞書二                            一冊
二一、台〓登覧記                             一冊
二二、佩文斎書画譜考                           一冊
二三、艸堂雑録便考                            一冊
二四、波ノ紋切手鑑目六                          一冊
二五、心覚日纂                              一冊
二六、〓々録                               一冊
二七、明朝紫硯之賛                            一冊
二八、自仙洞被下三十六枚色紙散形                     一冊
二九、堯延親王散形                            一冊
三〇、院聖廟御法楽                            一冊
三一、野径霞                               一冊
三二、(無題)和歌等書抜                         一冊
三三、象以典刑以下覚書                          一冊
三四、弥陀報應                              一冊
三五、凡狂五逆謗法重罪者云々                       一冊
三六、御年記                               一冊
三七、衣色目                               一冊
   (奥書)「此一巻、中務宮職仁親王写給者也、
     享保十七年臘月六日     堯恭」
三八、理性眷屬                              一冊
第七括
 一、堯然親王御筆詠歌之大概                       一冊
 二、堯然親王御自筆断簡                         一包
 三、堯然親王御色紙留                          一包
 四、堯然親王御色紙留                          一包
 五、堯恕親王御色紙下書                         一包
 六、堯延親王御筆詠歌之大概并歌集断簡                  一包
 七、堯延親王御筆歌集断簡                        一包
 八、堯恭親王御筆歌仙色紙留                       一包
 九、保考筆色紙形                            一包
一〇、照高院宮御色紙                           一包
第八括
 一、堯恕親王寛文五年御日記脱漏                     一枚
   (奥書)「是ハ日次記ニ書ヲトシタル故如此委細ニ書テヲク也」
 二、堯恭親王御消息案文                         一通
 三、堯恭親王御筆公宴和歌御会清凉殿絵図                 一枚

   (端書)「宝暦十四歳正月廿四日公宴和歌御会始御製読師摂政 同講師隆前卿読師広橋大納言 講頭中将清凉殿之図」    

 四、教仁親王御自筆御日記抄                       一枚
 五、詩草稿                               一枚
 六、太上天皇御製天台智者大師別伝新解序                 二通
 七、八月廿二日長義書状                         一通
 八、稠宮御方御由緒                           一冊
   (奥書)「文久三亥年五月」
一〇、真仁親王御筆差図等                         一括
    書院、庭園図、小座敷、硯箱、墨台、膳、盆、重箱、茶入、棚等図 三十五枚
一一、旧臣御染筆拝領所持記                        一包
一三、仏心印記
    イ、堯恭親王御筆七十三言                     一枚
    ロ、堯恭親王御筆見聞篇                      一帖
    ハ、寛永十三年一品経筆者目録                   二通
    ニ、法華八講講師問者列名                     一通
    番外、仏舎利一粒奉献記 (奥書)「貞治元年正月廿三日 御判」   一通
    番外、大僧正慈恵小伝                       一枚
番外
 一、目録、指図等                            五枚
 二、歌題、比叡山道程、御会出題、源氏物語目次等             八枚
 三、日次俳句集                             一冊
 四、瑞鳥楼十二景                            二枚
 五、生白楼六景、自適庵六勝                       三枚
 六、瑞鳥楼十二景、懐紙等                       一〇枚
第六十ノ箱
第一括
 九、如意宝珠王最深秘密口决念誦                     一帖
   (奥書)「天正廿年壬辰 極月吉祥日 佛眼院豪春」
一六、神供略次第                             一帖
   (奥書)「寛永七庚午年極月三日、天台座主梶井御門跡以御本書写之畢、實相坊盛賢」
一八、イ 慈恵開眼作法                          一帖
   (奥書)「嘉吉三年癸亥九月中旬比書写了
                                  頼憲僧都
   魚山居住之砌伝領之                      覚  永
   後日ニ教覚准后以御自筆之本校合之処不違之、奥聊依相替即書加之了
                                  定永金剛
   右之次第希有ニ拝見之間、即刻書写了
     寛永二七仲八                権律師覚任」
   ロ、新仏開眼作法寄真言
   (奥書)「文明十八年丙午三月十六日金資叡弁
    寛永二七仲八                  覚任金剛」
二〇、片供作法                              一帖

   (表紙墨書)「文永六—正—三・以此次第供之了、行然記」
   (奥書)「已上以中林法印大和尚御自筆本敬写之、行林北斗上表紙ニ同被載之、後人知之大和尚私御注也、
                              無障金剛眞—記(仙)   私云、天等片供作法可准知之歟、
   文永元—十二—二日子刻、以先師御筆本写之了、         行然記之
   林御説云、此作法ハ是慈恵大和尚供作法歟、良—ト云ハ玄ナルヘシ又〓〓僧ト云ヘルモ、大僧正ト歟、正念誦無之モ、霊供ト覚ユル也云云、
   正応三年十月廿九日、以師御本書写之了、
                             定然記之」                              

二一、慈恵僧正供私                            一帖
   (奥書)「此内私所々々交之、更不可有外見者也、可秘々々、
   天文八年己亥二月十五日、山門西塔南尾於香乘坊為祈祷、大師供修中之砌書之、
                             天台沙門大僧都覚継
                          改覚永金剛」
二二、慈恵大師供私
   (奥書)「永禄九年七月三日、為初心者、令取捨奉写之、頗有其恐者歟、
                             主永暹」
二五、供養作法                              一帖
   (奥書)「永元二年五月十三日、以来迎院本書写了、但傍加私用心、湛智」
第二括
 四、印仏作法                              二帖
  イ、(奥書)「本云、常寂院貞意江奉伝受之畢、
                                    覚祐
    天文六丁酉十月十九日覚祐金剛仁令伝受之畢、
                            沙門覚継」
  ロ、(奥書)「天文六丁酉年十月十九日、覚祐金剛仁令伝受之畢、以同本書写之者也、
                     天台求法沙門覚縦十七歳」
一四、延命招魂法事、断末魔法                       一包
  イ、延命招魂法事                           一帖
    (奥書)「文永四年四月廿五日、於地藏院、以先師大阿闍梨御本書写、
                                  了圓伝之、

    元亨元年五月五日、於金戒院、以先師御本書写、黒谷沙門天台宗光記之、伝授阿闍梨運海示」
                        (林幹彌・今泉淑夫・鈴木圭吾)


『東京大学史料編纂所報』第17号p.74