茨城県歴史館蔵「往復書案」及び弘道館記録の調査

昭和五十六年十月二十日、水戸市緑町二—一—一五、茨城県歴史館に出張し、同館蔵「往復書案」及び弘道館記録の調査并に複写方法・手続の検討を行なった。
 「往復書案」は水戸と江戸の彰考館関係者の往復書簡案で、山辺家伝来本十四冊、中沢家伝来本十七冊、計三十一冊から成る。その詳細は表�の通りである。そして京都大学所蔵分に連なる史料である。これらの全てについて、茨城県史編纂室及び歴史館の事業として既に撮影が行なわれている。検討の結果、右の撮影フィルムの状態は良好であるので、これを借用し、業者に焼付・引伸を委託することにした。
 また、弘道館記録については、同館蔵弘道館関係史料のうち、御用留并に日記類を主とし、明治以降の分など若干冊を除き、二十九点四十八冊について調査を行なった。その詳細は表�の通りである。これらは未撮影であるので、検討の結果、業者に撮影・焼付・引伸を委託することにした。

『東京大学史料編纂所報』第17号