陽明文庫出張報告

陽明文庫の調査(継続)として、近衛家の歴代の関白記を調査・研究し、マイクロ・フィルムに収める機会を与えられているが、本年度は、応円満院日記(基�公記)の前半、寛文五年から元禄元年十二月までの一巻・六十三冊の撮影を終った。また、守屋美孝氏の御厚意により重要文化財の古写本左経記三巻(万寿二年秋冬、長元七年秋冬、同八年春夏)を同氏邸にて、八坂神社の御厚意により京都国立博物館に寄託中の重要文化財の祇園社務家日記(建治四、康永二、観応元、正平七、応安四・五、至徳二─四年)七冊社家条々記録(元亨三年晴顕写)一冊を同館にて撮影した。
 (益田宗・高沢実)

『東京大学史料編纂所報』第1号