東京大学史料編纂所

研究種目名 若手研究(B)
研究課題名 近世朝廷財政の総合的研究(25770232)
研究期間 2013年度 ~ 2015年度
研究代表者 佐藤 雄介
研究目的 本研究の主要な課題は、①財政面から見た時、近世の天皇・朝廷はいかにして成り立っていたのか、②天皇・朝廷は、御用達など種々の相手とどのような関係を結んでいたのかという点にある。
研究実績の概要
  • 2015年度
  • 2014年度
  • 2013年度
【2015年度】
この分野の研究の蓄積は非常に薄いが、その主要な要因は史料が欠如していると思われていたからであった。しかし、実際には、豊富とはいえないまでも、それなりの数の史料が残存している。本研究においては、以上のような各地に残る関係史料を調査し、複製を得るなどして、研究の基盤を作ることをひとつの目的としてきた。本年度も、首都大学東京図書館・国立国会図書館憲政資料室・宮内庁書陵部・京都府立総合資料館・同志社女子大学今出川図書館などに赴き、史料調査を行った。
以上の調査で得た史料とこれまでの研究成果をもとにして、単著『近世の朝廷財政と江戸幕府』(東京大学出版会、二〇一六年四月)を執筆した。一八世紀から幕末までを対象に、江戸幕府が天皇・朝廷に対して行っていた財政保証や支援のあり様とその変遷を具体的に明らかにし、そこから当該期の朝幕関係を考察した。また、「嘉永期の朝幕関係」と題する研究報告も行った(近世史研究会、於本所中会議室、二〇一六年二月)。これは、徳川家基追贈問題に関する朝幕間の交渉過程や、朝廷側のもろもろの要望に対する幕府側の対応(その背景には、朝廷財政・幕府財政の問題があった)を究明し、嘉永期(ペリー来航前まで)の朝幕関係のあり様を分析したものである。
備考