東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(A)
研究課題名 未刊古文書釈文作成のための協調作業環境の構築(25240052)
研究期間 2013年度~2016年度
研究代表者 近藤 成一
研究目的 一六〇〇年(関ヶ原の戦いの年)以前の古代・中世文書のうち、未刊分の釈文を作成する協調作業環境を構築し、一定の運用実験を行うとともに、史料編纂所歴史情報処理システムSHIPS上に位置づけ、研究期間終了後も安定的に運用されることを計画する。一九八三年度以来の史料編纂所における電算機運用とデータベース構築の経験を踏まえて、先進的かつ研究期間内に実現可能な課題を提示したものであるとともに、一九〇一年以来の史料編纂所を中心とする我国歴史学における史料編纂のあり方に新たな可能性を提起する。すなわちIT利用の協調作業環境を構築することにより、史料編纂への一般参加とその下での史料編纂所の役割を構想していくことが、本研究の究極の目的となる。
研究実績の概要
  • 2015年度
  • 2014年度
  • 2013年度
【2015年度】
「未刊古文書釈文全文データベース」のシステム開発を、二〇一四年度の要件定義に基づいて進め、実装した。同システムは史料編纂所歴史情報処理システムSHIPSの一部をなすもので、史料編纂所が同システム上に構築してきた「古文書フルテキストデータベース」「奈良時代古文書フルテキストデータベース」「平安遺文フルテキストデータベース」「鎌倉遺文フルテキストデータベース」等の経験を踏まえたものである。また「未刊古文書釈文全文データベース」の新たな機能としてSHIPS上の「日本古文書ユニオンカタログ」を参照する機能、メディアウィキによる「未刊古文書釈文ヴァーチャルラボラトリ」を開いて釈文の訂正・追加を行う機能を持たせたが、これらは上記SHIPS既設古文書全文関係データベースに応用可能なものであり、SHIPSの使い勝手を飛躍的に向上させる道筋をつけた
。 「未刊古文書釈文ヴァーチャルラボラトリ」上のデータを「未刊古文書釈文全文データベース」に反映させる「連携ツール」開発の要件定義を行った。「連携ツール」と二〇一四年度開発の「ヴァーチャルラボユーザ管理システム」を統合し、「未刊古文書釈文VL管理システム」を開発し実装した。
東大寺文書・東寺文書・西大寺文書をはじめとする個別史料群について原本・写真帳・影写本・刊本等々の諸媒体に掲載された情報を網羅し、既刊分・未刊分についての精度の高いリストを作成するために、「日本古文書ユニオンカタログ」上でこれらのデータに関する統合作業を進めた。
西大寺文書・秋田藩家蔵文書について釈文作成を試行することにより、ヴァーチャルラボ上での釈文作成に関する問題点を検討した。西大寺文書については、LaTeX により、割書きなどの二次元的性格を再現した組版テキストの作成を試行した。
備考