東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(B)
研究課題名 復元的手法による東大寺文書研究の高度化─『東大寺文書目録』後の総括・展望─(24320124)
研究期間 2012年度~2015年度
研究代表者 遠藤 基郎
研究目的 本研究の基本的な課題は、『東大寺文書目録』(同朋社、一九八四年)以後の東大寺文書・東大寺史研究の深化について、その成果を整理するとともに、今後のこの分野の研究基盤を、データベースその他の形で整備することにある。
研究実績の概要
  • 2015年度
  • 2014年度
  • 2013年度
  • 2012年度
【2015年度】
ユニオンカタログデータベースのデータブラッシュアップを行った。『三重県史』『兵庫県史』『岐阜県史』『小野市史』など刊本データとの統合、無年号文書の年号比定作業、文書名修正作業などである。更新レコードは東大寺図書館未成巻文書のみにて一五九六件に及ぶ。刊本との統合は、くずし字読解が困難な利用者への導きとなろう。また年号比定は鎌倉後期のものが多く、これまで以上に個別の案件の詳細な経緯を知ることが可能となった。分離文書の復元は、新規統合件数三七件を追加した。これにより四年間の総数は統合件数二八一件、接続された文書総件数八六三件となる。以上により、『東大寺文書目録』以降の研究成果を盛り込み、次の段階への新たな基盤の構築が果たせたものと確信する。
東大寺別当・年預五師の一覧化について、その精度を高める作業を行い、同ファイルをWEB 上に公開した。記録部解題作成は、雑部一六件、巻子本部三五件を追加した。その成果もWEB 公開した。公開に際しては、東大寺図書館よりご許可を賜った記して謝したい。
分離文書復元のため東大寺図書館・京都大学総合博物館において調査を行い、複数点の接続を確認した。このほか、新規撮影として中世東大寺の所領であった周防国衙領の国衙候人伝来文書である上司家文書の約三四〇点の撮影を行った。
四年間の成果によって東大寺大勧進・法華堂・学侶・油倉など諸役・諸集団・諸機関について新たな知見をうることができた。その成果の一部は、代表者遠藤が、日本古文書学会大会(於就実大学)で報告した他、特に四年間の成果を総括する公開研究会(於東京大学史料編纂所)にて発表した。同公開研究会には、全国の関係する研究者が四五名参加し、多数の意見が交わされ充実した会となった。今後内容を一新したユニオンカタログデータベース上の東大寺文書目録を利用し、当該分野の研究が一層する進展する契機になったものと思われる。
なお本科研の成果については、印刷物として報告書は作成していない。ユニオンカタログデータベースでの関連レコード及び、科研サイトにあげた以下の四点のデータファイルにてそれに替えた。積極的な活用をご案内する次第である。
 ①東大寺図書館所蔵記録部等解題(抄、中世関連史料)ver1.pdf
 ②東大寺別当他一覧表ver1(20160514).xls
 ③東大寺年預五師他一覧表ver1(20160514).xls
 ④付録_ 近世東大寺諸職一覧.xlsx
備考