東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(B)
研究課題名 中世における合戦をめぐる総合的研究─長篠の戦いを中心に─(24320123)
研究期間 2012年度~2015年度
研究代表者 金子 拓
研究目的 本研究の目的は、戦国時代から近世初頭にかけての大名同士の大規模合戦について、関係する史料(文書・古記録など一次史料、家譜・系図・覚書・書上など二次史料、合戦図屏風・布陣図など画像史料)を総合的に収集し、これら史料をその性格に注意して分析することにより、合戦という歴史的出来事が、当事者もしくは後世の人びとによってどのように記憶され(あるいは記憶から排除され)、言語として叙述されていったのか、その結果、歴史としてどのように描かれていったのかを明らかにすることである。とくに、長篠の戦い(天正三=一五七五年)を中心に進め、関係史料を調査収集していき、最終的に収集史料は調査研究のうえ『大日本史料』第十編の一冊として刊行する予定となっている。
研究実績の概要
  • 2015年度
  • 2014年度
  • 2013年度
  • 2012年度
【2015年度】
本科研は二〇一〇年度より行っている史料編纂所共同研究(特定共同研究複合史料領域)「関連史料の収集による長篠合戦の立体的復元」・史料編纂所附属画像史料解析センター「長篠合戦図屏風プロジェクト」を発展的に拡大して進めるものであり、本年度もこのふたつと並行して研究を行った。
本年度は、次の機関に対する調査を行った。①臼杵市立臼杵図書館・臼杵市教育委員会、②鳥取県立博物館、③(鶴岡市)致道博物館。①は稲葉家、②は池田家、③は酒井家の伝来史料であり、各機関に所蔵されている由緒書から長篠の戦い関係記事を収集し、また関連史料のデジタル撮影を行ったり、関係箇所の複写を収集した。
本年度は最終年度にあたることもあり、成果の公開も以下のように積極的に行った。①栃木県立大田原高校の出前授業において、金子が「長篠の戦いを考える」と題する授業を行った。②史料編纂所共同拠点の特定共同研究と合同にて、成果公開のためのシンポジウムを愛知県新城市で開催し、代表者・研究分担者三名・連携研究者一名・研究協力者一名の計六名が成果報告を行った。③明治大学博物館友の会の近世史講演会として、金子が「織田信長と長篠の戦い」と題する講演を行った。また長篠合戦図屏風研究の成果として、論文「東京国立博物館所蔵長篠合戦図屏風について」を『東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信』に、関連する小文「史料としての戦国合戦図屏風」を五味文彦監修『歴史文化遺産 戦国大名の遺宝』(山川出版社)に発表した。
昨年度に引き続き短時間勤務有期雇用教職員(特任研究員)一名を雇用し、長篠の戦いでもとくに武田家側の関係者に関する史料の調査とそのデータの蓄積を行った。
備考