東京大学史料編纂所

HOME > 編纂・研究・公開 > 共同研究 > 日本中世朝廷社会における政務運営システムと公事情報の伝達

研究種目名 若手研究(B)
研究課題名 日本中世朝廷社会における政務運営システムと公事情報の伝達(21720225)
研究期間 2009年度~2012年度
研究代表者 遠藤 珠紀
研究目的  本研究課題は、中世の朝廷社会で実務を担った中下級貴族の活動・役割、その中世を通した変遷から、朝廷全体の政務運営システムについてまとめることを志すものである。
研究実績の概要
  • 2012年度
  • 2011年度
  • 2010年度
  • 2009年度
【2012年度】
本研究課題は、中世の朝廷社会で実務を担った中下級貴族の活動・役割、その中世を通した変遷から、朝廷全体の政務運営システムについてまとめることを志すものである。さらに中世の貴族たちの手になる日記(古記録)は数多く伝来しているが、まだその検討、蒐集、紹介は充分とはいいがたい研究状況にある。そこで研究の基礎となる諸古記録および関連文書の収集、分析も進めている。そのため国立歴史民俗博物館、天理大学附属天理図書館を始めとする諸機関、各地の文書所蔵者の許に調査に赴き、写真撮影や紙焼の購入を行った。蒐集した史料は、史料的性格を検討し、翻刻を進めている。その中で本年度は、鎌倉期の下級官人の故実書『局中宝』、室町期の広橋綱光の「綱光公暦記 寛正三年記(二)・寛正五年記(一)」、織豊期の下級官人中原師廉の「大外記中原師廉記」、吉田兼見弟の「舜旧記紙背文書」の紹介を行った。これらはいずれも当該期に実務を担った中級・下級貴族の日記であり、当該期の研究を行う上で重要であるが、従来利用されてこなかった史料である。
これらを踏まえて、朝廷の政務運営、公事情報の流れの在り方を探った。本年は特に中世後期の公武関係に注目し、考察を進めた。その成果は論文「消えた前田玄以」(山本博文・堀新・曽根勇二編『偽りの秀吉像を打ち壊す』柏書房所収)、「「豊臣伝奏」の成立と展開」(『東京大学日本史学研究室紀要別冊 中世政治社会史論叢』所収)、「足守木下家文書に残る三通の位記の再検討」(『日本歴史』七七八号)、「武田信玄への三通の綸旨」(『戦国史研究』六四号)、「中世前期下級官人の年中行事」(遠藤基郎編『年中行事・神事・仏事』竹林舎)として発表した。
備考