東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 一九世紀日本関係古写真の調査収集と解析による年次的研究(21520653)
研究期間 2009年度~2011年度
研究代表者 谷 昭佳
研究目的 本研究は、国内外の日本関係古写真コレクションを対象に、基本的かつ特徴的なコレクションを新たに発掘してデジタル画像収集と解析を目的としている。
研究実績の概要
  • 2011年度
  • 2010年度
  • 2009年度
【2011年度】
申請時に用意した所在情報および前年度の予備調査の結果にしたがって優先順位をつけ、以下の日本関係古写真コレクションのデジタル画像を収集した。また、オーストリア・バード・アウスゼーのカマーホフ博物館における古写真調査の成果として、ミヒャエル・モーザー(Michael Moser 1853-1912)コレクションによる古写真展を東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター等と協力して共催した。
〔国内〕伊豆韮山江川文庫(幕府代官江川太郎左衛門)の古写真調査をおこない、新規収集データ127点を整理し、書誌データを作成。その内容は、静岡県教育委員会発行『江川文庫古文書史料調査報告書七』に反映された。
〔海外〕オーストリア:1869年(明治2)に来日したオーストリア・ハンガリー帝国東アジア遠征隊の写真家の一人である、Moser の湿板写真ネガコレクション二四七点のデジタル化と技法調査を行った。その結果、日本発の写真入り英字新聞『The Far East』のネガ、また1873年のウィーン万博出品品を撮影したネガなど、使節団の離日後も一人日本に留まり Moser 自身が撮影・収集したネガからデジタル反転処理することにより、明治初期の日本の姿を鮮明な画像として蘇らせることができた。この成果は、朝日新聞社会欄(2012年1月29日)において紹介され、社会的にも関心が持たれた。スイス:ヌーシャテル民族学誌博物館の調査を行い、1863年に条約締結のために来日したスイス特派使節アンベールAimee Humbert のコレクションのデジタル化と目録化を図った。アンベールは条約締結後に帰国し、1870年に“Le Japon Illustre(日本図絵)” を出版したことで有名である。『日本図絵』は、476点におよぶ豊富な挿入図版で知られ、西欧各国で幕末の日本と日本人に関するイメージを形づくって来た。その挿入図版のもとは、未整理の古写真145点とアンベールにより博物学的に分類された画像資料2631点である。イギリス:日本協会所蔵の Beato コレクションなどを調査し、画像データ105点を収集。ロンドン大学のDu Pin コレクション三七点の画像データを収集した。オランダ:オランダ海洋博物館所蔵のポルスブルックコレクションのうち、写真アルバム三冊分二四六点の日本関係古写真と画像史料を入手した。
〔古写真展示会〕2012年2月20・21日に、史料編纂所展示ホールにおいて、画像史料解析センター古写真プロジェクト・三菱財団人文科学助成研究「幕末維新期の在墺日本関係古写真・ガラスネガの総合的研究」(研究代表者保谷徹)と共催して「オーストリアの写真家モーザー・コレクション展─ガラスネガから復元する明治初期の日本─」展を共催した。見学者は学内外から約420名であった。
備考