東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 断簡・逸文・紙背文書の蒐集による「明月記」原本の復元的研究(21520183)
研究期間 2009年度~2011年度
研究代表者 尾上 陽介
研究目的 本研究は、歌人・古典学者として中世文学史上に大きな業績を残した藤原定家の日記『明月記』について、諸所に大量に存在する売立目録の網羅的調査や、各地の史料所蔵機関の調査を通して、これまで進めてきた原本断簡所在情報のさらなる蒐集と翻刻を行なうとともに、近世に原本から相剥ぎされて散逸してしまった紙背文書の集成を新たに試みるものである。あわせて写本や部類記に引用された『明月記』本文についても調査して逸文の発見に努めることにより、『明月記』原本の形態的・内容的復元を図り、テキスト研究のさらなる深化を目指すものである。
研究実績の概要
  • 2011年度
  • 2010年度
  • 2009年度
【2011年度】
本年度も『明月記』原本伝来状況把握のため、これまで未着手であった地方所在の売立目録類を調査した。具体的には、東北大学附属図書館、西尾市岩瀬文庫、名古屋市鶴舞中央図書館・同蓬左文庫、椙山女学園大学附属図書館、岐阜県図書館・同歴史資料館、大垣市立図書館、石川県立図書館、金沢市立玉川図書館、大阪府立中之島図書館、岡山県立図書館、岡山市立中央図書館、岡山大学附属図書館、などの所蔵機関である。昨年度までと同様、売立目録に収載されている『明月記』原本断簡や定家書状のほか、定家の書写した古記録・儀式次第、さらには『明月記』の紙背文書であった可能性のある同時代人の消息類などを電子コピーや写真撮影により蒐集した。
このほか、主要な『明月記』写本の調査を行うとともに、陽明文庫に所蔵される『明月記』原本紙背から剥離された可能性のある古文書を撮影した。
これまでの調査の成果として、以前に公表した『明月記』原本断簡リストを増補改訂し、『明月記』以外の定家関係史料などの所在状況も含めて、報告書を作成した。また、新たに存在が判明した原本断簡のうち主要なものについては、尾上陽介「売立目録にみえる『明月記』断簡」(『明月記研究』13号、2012年1月)において翻刻し、考証を加えて紹介した。
備考