東京大学史料編纂所

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研究種目名 学術創成研究費
研究課題名 目録学の構築と古典学の再生-天皇家・公家文庫の実態復原と伝統的知識体系の解明-(19GS0102)
研究期間 2007年度~2011年度
研究代表者 田島 公
ホームページ http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/kodai/kinri-kuge-index.html
研究目的 本研究課題は、日本古典学再生のための新しい学問領域として、日本独自の目録学を構築し、天皇家・主要公家文庫のデジタル画像を蔵書群ごとに集積し、蔵書目録等を利用してその旧蔵形態を共時的に復原するとともに、伝統的な知識体系の構造や具体相を解明することを目的とする。具体的には、①主要公家文庫収蔵関係史料のデジタル画像の集積、②東山御文庫本と伏見宮家本のデジタル画像内容目録の作成、等により、デジタル画像目録システ ムを構築すること、③『日本古代人名辞典』の増補・改訂など日本古典研究進展のための研究補助ツールの充実、④蔵書目録・文庫史・収蔵典籍・文書の個別研究の進展と、その成果の研究者・市民への普及・還元、である。
研究実績の概要
  • 2011年度
  • 2010年度
  • 2009年度
  • 2008年度
  • 2007年度
【2011年度】
①禁裏・公家文庫収蔵関係史料のデジタル画像の作成・集積を行った。宮内庁書陵部所蔵壬生家本、京都御所東山御文庫本(追加撮影分)・別置本、陽明文庫所蔵「十五函文書」等の、マイクロスキャニング及びデジタル撮影によるデジタル画像の作成とサーバへのアップロード(集積)を行った。「東南院文書」のデジタル撮影、デジタル画像に基づく研究及び撮影デジタル画像と原本との「検収」を行い、研究会を開催した。
②東山御文庫本・伏見宮家本・大日本史編纂記録等のデジタル画像内容目録と収集デジタル画像の史料編纂所閲覧室でのPC による公開準備を行った。東山御文庫本・伏見宮家本の「デジタル画像内容目録」の作成・校正を行った。
③集積デジタル画像のHi-CAT Plus を利用した東京大学史料編纂所内での公開準備を行った。
④日本古典研究の研究補助ツールの充実を行った。奈良文化財研究所のHP 上において、「木簡人名データベース」を正式に公開し、増補と改良を行った(http://jinmei.nabunken.go.jp/mokkan_name/)。『日本古代人名辞典』の増補改訂関係のため、九世紀の『日本後紀』・『続日本後紀』・『日本三代実録』等の国史及び木簡以外の出土文字資料に見える古代人名のデータベース化を進めた。日本に将来された典籍の網羅を目標し、日本目録学の構築に資するため、田島公編『日本・中国・朝鮮対外交流史年表─大宝元年~文治元年─』(1993年)の大幅な増補改訂を行い、『日本・中国・朝鮮対外交流史年表(稿)─大宝元年~文治元年─[増補改定版]』(2012年3月)を刊行した。
⑤禁裏・主要公家文庫の文庫史・蔵書目録など目録学的研究、禁裏・公家・社寺文庫収蔵古典籍を中心とした基礎研究を行った。陽明文庫所蔵資料のうち陽明文庫架蔵の「近衛家記録十五函文書」の目録を翻刻公開した。宮内庁侍従職の許可を得て、京都御所東山御文庫蔵『延暦寺文書』を刊行した(末柄豊解説・校訂『京都御所東山御文庫所蔵延暦寺文書』、八木書店、2012年5月)。九条家本『延喜式』影印本の刊行、解説の執筆を進め、第2巻を2012年2月に思文閣出版より刊行した。宮内庁書陵部所蔵の九条家本(既整理分)の目録、宮内庁書陵部所蔵の柳原家本・西尾市岩瀬文庫所蔵の柳原家本に目録を完成し、公開した。
⑥上記研究内容の研究者・市民への普及・還元活動(刊行物と公開講座)を行った。田島公編『禁裏・公家文庫研究』四輯(思文閣出版、2012年3月)を刊行した。西尾市岩瀬文庫と共催で、2011年度岩瀬文庫特別連続講座「史料から歴史の謎を読み解く 二〇一一」を5回実施し、2009年・2010年度に行われた連続講座の中から、5講演を収録した田島公編『史料から読み解く三河 西尾市岩瀬文庫特別連続講座』(笠間書院、2012年3月)を刊行した。社団法人金鵄会の協力を得て、金鵄会連続講座・シンポジウムの企画運営を行った。陽明文庫の後援、立命館大学社会連携課の協力を得て、立命館大学及び東京での「陽明文庫講座」を行った(詳細は後掲の講演一覧参照)。
⑦学術創成研究費主催・共催(含む、協力)の講演会・講座を行った。(1)岩瀬文庫講座「史料から歴史の謎を読み解く 二〇一一」(2)金鵄会公開講座「古典を読む─歴史と文学─」(3)学術シンポジウム「古代シナノ地域史の再構築─地域から古代史を読み直す─」(4)史料編纂所セミナー「王朝の「雅」を伝える公家文庫─禁裏文庫の歴史と陽明文庫の名品─」(5)陽明文庫講座「よみがえる宮廷文化の華」(6)東京大学史料編纂所265回「研究発表会」
備考