東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 将軍父子上洛と将軍宣下の政治社会史的研究(課題番号19520559)
研究期間 平成19年度~平成22年度
研究代表者 山口和夫
研究実績の概要

  • 2010年度
  • 2009年度
  • 2008年度
  • 2007年度
 本研究は、徳川将軍の上洛という日本近世史上、幕藩初期幕末期に集中した大規模で特色ある事件のうち、元和九年(一六二三)の事例に時期・対象を特定し、四年間の集中的・系統的な共同史料調査と研究により、将軍秀忠・家光父子の上洛と将軍職交代の同時代社会への影響について基礎的事実を復元・解明しようとするものである。膨大である事が予見される関連事象中、検証・究明すべき課題・論点を以下のように整理した。
・上洛供奉に動員された大名の対応、家中・領内への負担転嫁、沿道・滞在施設整備の実態究明
・沿道や洛中洛外地域社会で展開された儀礼や交流の研究
・江戸幕府・朝廷・藩の間で授受された文書等の史料学的・古文書学的研究と伝達回路の復元
 最終年度の概要は、次の通り。1.史料補充調査 名古屋市蓬左文庫出張(「家光公元和年中御茶事記」原本校正)。2.基幹的史料の研究とテキストデータ・原稿作成、基礎的事実の確定。⑴将軍家催事と幕藩関係─正月に江戸城内で将軍秀忠が在府大名等を召集した茶会記の翻刻・解説。登城・相伴命令を下達した幕府年寄奉書(宗義成・山内忠義・鍋島元茂宛)等を併用した。⑵大名元服・改名・官位叙任事例の解明─米沢城主上杉定勝・徳島城主蜂須賀忠英・鳥取城主池田光政について関連史料を検討・翻刻・解説し、経過・主体・授受文書の流れを解いた。⑶洛中洛外での儀礼・交流─秀忠・家光上洛を迎えた公家・寺家・社家等の記録の解説と関連記事の抽出・翻刻により事例を蓄積・提示した。⑷上洛供奉に動員された大名の対応、家中への負担転嫁、沿道等での儀礼・交流事例─上杉定勝主従の「元和九年上洛記」(上洛・滞京・江戸帰府日記)を翻刻・解説し、家中の上洛出費一覧も把握・整理した。⑸人物史情報整理─各種系譜史料(公家華族諸家譜、『諸家伝』、『地下家伝』、『寛永諸家系図伝』、『寛政重修諸家譜』、『断家譜』、『譜牒余録』)から元和九年の人物史情報を悉皆抽出し、原文テキスト摘記の諸表を作成した。3.研究成果の公開 四年間の研究の最終年度にあたり、研究代表者・研究分担者間で成果を確認・点検し、知見や基礎史料・人物史情報等について原稿・諸表等を分担執筆し、研究成果報告書(『将軍父子上洛と将軍宣下の政治社会史的研究』東京大学史料編纂所研究成果報告二〇一〇─二、二〇一一年三月、二二〇頁)を編集・発行した。
備考