東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 具注暦を中心とする暦史料の集成とその史料学的研究 (18520487)
研究期間 平成18年度~平成19年度
研究代表者 厚谷和雄
研究目的 本研究は、前近代日本における暦史料の中心的な存在である具注暦(季節や日の吉凶にかかわる暦注を具備した漢字の書写暦)及び具注暦と同様に暦注を具備した仮名暦等について、基礎的な研究を行い、暦史料を歴史史料として有効に活用する基盤を形成することを目的とするものである。具体的には、以下の二つの課題を設定する。①所在情報を核に、年次(断簡の場合は残存する月日)、漢字・仮名の別、間明きの行数などの情報を加えて編年集成を果たし、『暦史料編年目録』(仮題)を作成することである。②内容(暦注・暦跋など)・体裁を精査することで、具注暦類の時期的な変遷を分析するとともに、具注暦に特有の間明きおよび余白への日記の記入の問題や、紙背の利用法の検討などにいたる史料学的な研究を行うことである。
研究実績の概要

  • 2007年度
  • 2006年度
本研究は、前近代日本における暦史料の中心的な存在である具注暦(季節や日の吉凶にかかわる暦注を具備した漢字の書写暦)及び具注暦と同様に暦注を具備した仮名暦等について、基礎的な研究を行い、暦史料を歴史史料として有効に活用する基盤を形成することを目的とするものである。具体的には、以下の二つの課題を設定する。①所在情報を核に、年次(断簡の場合は残存する月日)、漢字・仮名の別、間明きの行数などの情報を加えて編年集成を果たし、『暦史料編年目録』(仮題)を作成することである。②内容(暦注・暦跋など)・体裁を精査することで、具注暦類の時期的な変遷を分析するとともに、具注暦に特有の間明きおよび余白への日記の記入の問題や、紙背の利用法の検討などにいたる史料学的な研究を行うことである。
本年度は、おおよそ以下の四つの課題にもとづいて研究をすすめた。
①具注暦および仮名暦について、電子データ化を行って作成した『暦史料編年仮目録データベース』に、更なる増補を進めるとともにデータの点検を計り、具注暦については一二〇〇点余、仮名暦については三三〇点余を収載する『暦史料編年目録稿』を完成し、報告書に掲載した。
②昨年度に引き続いて、史料編纂所に集積された複製類、および各史料所蔵機関の具注暦類の探索を進め、上記データベース未登録の具注暦類を検出する作業を進めた。重要なものについては所蔵機関に赴いて調査を行うとともに、マイクロフィルム撮影及び焼付け購入により複製の収集を進めた。主要な調査先・複製入手先としては、宮内庁書陵部・国立公文書館・国立国会図書館(以上、東京都)・国立歴史民俗博物館(佐倉市)・京都大学附属図書館・毘沙門堂・陽明文庫(以上、京都市)・金光図書館(岡山県)などがあげられる。
③具注暦類に施された各種暦注の変遷・交替の分析を進めた。また、上記データベースのデータの点検とあわせて、暦跋の確認を進めるとともにその全文の入力を行い、造暦者の署名を載せる寛和三年(九八七)より明治四年(一八七一)に至る二七八点を収載する『暦跋編年集成稿』を作成し、報告書に掲載した。
④昨年度は史料編纂所に架蔵される具注暦類原本について、二次利用の様相を中心に検討を行ったが、本年度は他機関所蔵の具注暦原本についても二次利用の様相を中心に検討を行った。例えば、国立歴史民俗博物館所蔵『勘仲記』に見る「勘仲記暦記」と具注暦の紙背に書記された日次記との併用の問題を始め、同館所蔵『醍醐寺旧蔵具注暦紙背文書』について検討を行い、その成果を報告書に掲載した。
備考