東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 足利義満期武家政治史の研究―義満の権力確立過程の再検討を中心に―(17K13526)
研究期間 2017年度~2021年度
研究代表者 堀川 康史
研究目的
研究実績の概要
  • 2017年度
【2017年度】
 本研究計画は、同時代史料の調査・活用とそれにもとづく政治史分析を通じて、足利義満期の武家政治史、特に義満の権力確立過程の再検討を目指すものである。初年度にあたる今年度は、当初の計画通り史料的基盤の整備に取り組みつつ、次年度以降に向けて具体的な検討にも着手した。
①まず同時代史料の不足を補うべく、京都吉田社の神官吉田兼敦の日記『吉田家日次記』の翻刻を中心に未刊行史料の調査を進めた。また、上記の調査と並行して、武家政治史を復元するうえで有効な手がかりとされている守護の任免状況を改めて整理・考証すべく、未刊行史料を含めた関係史料の収集に取り組んだ。
②具体的な検討として、応永の乱の経緯・位置づけに関する研究に着手した。ここでは九州情勢との関わりが重要となるとの見通しから、応永年間の九州情勢に関する史資料の収集・整理を行うとともに、これまでの研究では利活用が進んでいない年未詳史料、特に九州探題渋川氏発給文書の年代推定作業を進めた。
③本研究の一環として、博士学位請求論文『室町幕府地方支配の研究』を執筆し、二〇一八年三月に東京大学大学院人文社会系研究科に提出した。特に第三部「室町幕府と「遠国」」において、九州探題今川了俊の解任をめぐる一連の経緯を同時代史料にもとづいて検討し、〈足利義満による有力大名の討伐とそれによる権力確立〉という当該期武家政治史の通説的枠組みの見直しを試みた。
備考