東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(B)
研究課題名 日本中近世移行期の対外関係における連続と変容―遣明船を起点として―(16K16902)
研究期間 2016年度~2019年度
研究代表者  岡本 真
研究目的 本研究は、日本中近世移行期における、日本が明代中国へ派遣した船によ る遣明船貿易、海禁を破って海外へ繰り出した華人を中心におこなわれた倭 寇貿易、来航したポルトガル人ないしスペイン人商人による南蛮貿易、豊臣 秀吉や徳川家康らから朱印状の発給を受けて渡航した船による朱印船貿易 の、それぞれの関連を、遣明船の派遣を起点とした時間軸に沿いつつ、実証 的に追究することにある。
研究実績の概要
  • 2017年度
  • 2016年度
【2017年度】
   今年度は、本研究課題の遂行のため、三件の史料調査をおこなった。まず二〇一七年八月には、北海道松前町に赴き、松前氏旧蔵資料で、同氏の祖武田信広がアイヌとの交易により得たと伝わる一方で、遣明船によってもたらされた旨を記した由来書の存在も確認されている文物を調査した。次に、同八月終わりから九月はじめには、ポルトガル国リスボンに赴き、同国国立文書館において、二〇一七年度にイタリア国ローマで実施した調査に引き続き、日本とスペイン領フィリピン総督とのあいだで交わされた外交文書の写本を調査した。そして二〇一八年三月には、国立公文書館において、中世末期・近世初頭の外交文書写本の調査を実施した。
 また、本研究課題に関連する三件の研究報告をおこなった。まず二〇一七年九月には、ポルトガル国リスボンのリスボン新大学において開催された第一五回EAJS大会において“The flexibility of the tally system betweenMuromachi Japan and Ming China”と題する報告をおこなった。次に、同十月には、名古屋大学中世史研究会において、「弘治年間の遣明船の歴史的位置」と題する報告をおこなった。そして二〇一八年三月には、海域アジア研究者の合宿において、「戦国期の京都商人と対外貿易」と題する報告をおこなった。
 これらを通じて、本研究開始以来追究してきた、遣明船貿易とそれ以後の貿易のつながりについて、実証的な成果を披瀝した。その他、前述の調査による成果や、報告に関連する論文を、学術論文として公表すべく準備中である。
備考