東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 東アジア儀礼文化の比較史的研究―「物品目録」からの復原的考察―(16K02993)
研究期間 2016年度~2020年度
研究代表者  稲田 奈津子
研究目的  本研究では、東アジアの儀礼関連史料に多数存在する、物品の名称や数量を羅列したリスト(「物品目録」)に注目する。それらの収集・整理をもとに、史料・史跡・遺物の調査をふまえ、礼制・儀礼文化の基礎的研究を軸に、東アジア儀礼文化の総合的な比較研究をおこなうことを目的としている。
研究実績の概要
  • 2017年度
  • 2016年度
【2017年度】
 本年度はまず、昨年度のうちに史料の収集・整理をおこなったトゥルファン出土の随葬衣物疏約70点を中心に、「物品目録」から儀礼を復原する研究に取り組んだ。その過程で口頭報告「納棺・埋葬儀礼の復原的考察―劉安志「中古衣物疏の起源と変化」をてがかりに―」をおこない、当該分野の専門研究者の助言を得ることができた。研究成果は論文「納棺・埋葬儀礼の復原的考察―トゥルファン出土随葬衣物疏を中心に―」として発表した。
 ついで礼制・儀礼文化に関する基礎的研究として、日本古代の皇后をめぐる礼制と儀礼について新たに取り組んだ。近年ふたたび注目を集めている当該分野の研究史を整理した上で、中国の皇后の在り方との比較を中心に、令規定や皇后儀礼(立后・受賀・先蚕)について検討をおこなった。また持統天皇の事例をとりあげて、日本における皇后制度の成立過程について論じた。その成果は「日本古代皇后制度的形成與中國禮制」と題して国際学会で口頭報告し、投稿した論文は掲載が確定している。また喪葬儀礼に関する個別課題についての検討に取り組んだ。その成果は次年度中に公表予定である。
 さらに本研究課題とも密接に関わる金石文史料について、史料調査や関連する学会(韓国木簡学会)への参加、論文翻訳(尹善泰「新羅中代末~下代初の地方社会と仏教信仰結社」)などをおこなった。
 本年度の史料調査としては、奈良国立博物館・奈良県立美術館・九州国立博物館・国立歴史民俗博物館・宮内庁正倉院事務所・台湾中央研究院などの所蔵史料について、調査を実施した。  
備考