東京大学史料編纂所

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研究種目名 基盤研究(C)
研究課題名 室町・戦国期の符案に関する基礎的研究(課題番号16520383)
研究期間 平成14年度~平成17年度
研究代表者 末柄 豊
研究実績の概要

  • 2005年度
  • 2004年度
 (1) 研究の日的
本研究は、従来、その史料的な類型が十分には理解されておらず、利用されることの少なかった符案について基礎的な研究を行うことを目的とした。本年度は、前年度に引き続き、①符案の調査・収集、②符案の内容的な分析、という二つの方途によって研究をすすめるとともに、その成果をまとめて研究成果報告書(以下、報告書)を作成した。
上記① については、国立公文書館二見都大学二見都御所東山御文庫・西尾市岩瀬文庫など符案を所蔵する機関に赴いて調査を実施するとともに、宮内庁書陵部所蔵史料について紙焼き写真の購入による蒐集をはかった。また、本所架蔵の複本類による調査も継続して行った。そして、二年間の調査の結果をもとに、符案の所在情報を整理した目録をまとめ、報告書に掲載した。
上記② については、前年度に作業対象とした『宣秀郷御教書案』についてさらなる検討をすすめた。まず、宮内庁書陵部所蔵の自筆本三冊のうち第一冊・第二冊について、原本闘失部分を近世写本で補いながら翻刻を行った(報告書掲載)。第三冊については、昨年度索引化をすすめたが、これの点検を行い、報告書に掲載した。昨年度に一部の判読をすすめた同書の紙背文書についても、詳細文書目録を作成して報告書に掲載した。さらに、同書を主たる素材として応仁・文明の乱後における武家の官位任敦に関する検討を行った。さらにー『宣秀卿御教書案』以外にも複数の符案について翻刻を作成し、これも報告書に掲載した。
このほか、符案収載文書を利用することで伝来文書の理解を探化させる試みとして、『大徳寺文書』を対象に研究をすすめ、論文「妙心寺への出世勅許をめぐって-部林宗棟を中心に-」(『禅文化研究所紀要』二八号、二〇〇六年二月)を発表した。
備考