[画 像]
#190(原本14−23)
一九〇 今川了俊貞世自筆書状(切紙)
伊集院入道跡事、面〃御申候間、為恩賞申行候、目出候、
一当陣事、赤山城と河尻をとりきり候ハヽ、二三日中ニ可退治候間、其
P79
用意仕候、最中ニて候、かたきうきあふへきよし申候間、いかにもし
て此時、武朝以下をうちとりたく候間、もらし候ハぬやうに方便仕候
也、合戦候ハヽ、必定九州の落居たるへく候間、可御心安候、其間其
方の事、一向御一家中をたのミ申候、ともかくも御方便候て、名和事
可有御扶持候、たのみ存候外無他事、合戦者一両日たるへく候間、や
かてやかて左右を申へく候、又種〃の物共給候、返〃御志之至悦入候、
いつれもいつれも大切候、恐〃謹言、
五月十三日 了俊(花押)
渋谷薩广守殿御返事