[画 像]
#172(原本14−4)
一七二 今川了俊貞世自筆書状(切紙)
「 」
嶋津事、公方御使一見候上ハ、急〃可退治候、一勢合力事御申候上者、
必〃可遣候、御待候へく候、面〃御運ひらかるへき事此時候哉、委細隠
岐参り候時申候了、勢事ハ重如此御預申候間、いそきいそき可進候、又内〃
承子細候間、宮里地頭職事申候、御下文ハ必〃可申行候也、御一家の
御かたかたとハ御同心候間、就是非候て、御一家中の事ハ、一みち御面
目候やうニ天神も御らん候へ、申行候へく候、そのよし重御談合候へく
候、しかしなから名和をそれニ進候事ハ、たゝ御一家の御ためにて候、
八幡も照覧候へ、偽申さす候上ハ、自今以後我〃事ハ御一家をたのミ存
候也、恐〃謹言、
十月廿九日 了俊(花押)
渋谷左馬助殿
御返事
「渋谷左馬助殿御返事 了俊」