[画 像]
#119(原本10−20)
一一九 渋谷重門遺状
おもひのほかにたつちうをたて候て、かくしよきを人わらハしくなさせ
給候御事、むねんにおほえて候、返〃もむねんに候、とら五郎かはゝを
そむけん、うちの物ハをんたすけ給候へく候、たゝわれと御いて候て、
かくしよきをひらにたのミ申候て、みかたつちうおとりたて候て、身か
こせをとふらハせ候て給候へく候、もしこれをそむかん人をハ、すハも
御しようらん候へ、七月のうちにはつをあたえ候へく候、
とら五郎かことを大事とおほしめされ候て、うちの物を御いたし候て、七
月よりうちにしよりやうを御すハ・たつちうに御きしんあるへく候、又
うちの物にをちさせ給候て、なに事もおほせ候ハん事、むねんにおほ
え候、ことにことに七月のうち、すハにしよりやうをきしんあるへく候、
によしやうのみにて候とも、なにとてかやうにきハわたらせ給候やらん、
むねんこの事に候、又みかつミハ一日きやうをさんとかゝせ給候て、う
かふ候へく候、尚〃すハたつちうに七月のうちに、しよりやうをきしん
あるへく候、
しけかと(花押)