18.慈照寺所蔵史料・鹿王院所蔵史料の調査・撮影
二〇一六年二月五日から八日、京都市に赴き、史料の調査・撮影を行った。この調査・撮影は学習院大学史料館と共同で行った。
1 慈照寺所蔵史料の調査・撮影
京都市左京区銀閣寺町の慈照寺、同上京区相国寺門前町の相国寺承天閣美術館に赴き、慈照寺所蔵史料の調査・撮影を行った。昨年度からの継続で、希望史料の調査・撮影を終えた。撮影した史料は、整理ののちHi-CAT Plusから閲覧可能とする予定である。慈照寺の小出量堂氏・久山哲永氏、承天閣美術館の鈴木景雲氏・平塚景山氏をはじめ、お世話いただいた関係各位にあつく御礼申し上げたい。
2 鹿王院所蔵史料(近世分)の調査・撮影
京都市右京区嵯峨北堀町の鹿王院に赴き、『鹿王院文書目録』(京都府教育委員会、一九九七年)で「近世文書」H記録に分類されている史料のうち、宝幢寺の寺史に関わる史料(中世史料写を含む)を調査・撮影した。対象史料の選択にあたっては、あらかじめ京都府立総合資料館所蔵のマイクロフィルムを閲覧して選択したうえ、史料を拝見して決定した。
次に前掲目録二一三頁以下の記載に従って、撮影目録を掲げる。いずれも一冊である。
七 天龍塔頭幷末寺簿(元禄一四年)
八 天龍寺並諸塔頭来由記
九 天龍寺諸末派来由記
一一 宝幢寺諸末寺支配先規訳書(文政元年)
一二 宝幢諸末寺先規要略(文政二年)
一三 鹿王旧記
一四 天龍寺幷諸塔頭寺領記録
一五 吹嘘状
一六 五山幷大徳目子
一九 台帖控
二九 諱辰即考
三八 八幡宮棟札写
四二 大覚寺書物写
四七 御奉書幷古証文之写
四九 御奉書幷古証文写
このほか、次の二点を撮影させていただいた。
仏祖宗派図(仏祖宗派綱要)
天龍宗派
この二点は、すでに写真帳「鹿王院所蔵史料」(6170.62-4)の二冊目・三冊目に収録されている(後者には、玉村竹二氏書写の謄写本もある。2016-438)が、改めてカラーでデジタル撮影を行った。ご高配をいただいたご住職吹田宏海氏に改めてあつく謝意を申し述べたい。
(末柄 豊・山家浩樹・渡邉正男)
『東京大学史料編纂所報』第51号