東京大学史料編纂所

50.地蔵院聖教の調査・撮影

 二〇一四年一〇月一〇日から一五日、同一一月二一日から二六日までの二回にわたり、巨鼇山地蔵院萩原寺(香川県三豊郡観音寺市大野原町萩原、古義真言宗大覚寺派)に出張し、同寺所蔵の「地蔵院聖教類」及び「古文書」等の調査及びデジタル撮影を行った。本調査は四国史料調査の一環であり、一九八八年度より継続しており、本年度調査は第三三・三四回である。「地蔵院聖教」の中核となるものは萩原寺中興第一世真恵(宝徳元年1449寂)の時代に蒐集、或いは授受された小野流の報恩院流儀海方・実深方、実賢流覚智方・同山本方、金剛王院流覚智方、石山流人師方、中院流、さらに広沢流の慈尊院流・西院流能禅方・華蔵院流などに関する聖教である。
 本年度は、聖教類の再整理作業(編年)とデジタル撮影及び修補作業を行った。聖教類については室町時代の聖教類の撮影を終了した。なお、一二月一九日に萩原寺の本堂や客殿など七件が、国の有形文化財に登録され、萩原寺より有形文化財登録の記録として『活かすまもる巨鼇山地蔵院萩原寺』(二〇一五年三月)が刊行された。貴重な所蔵史料の調査を許可された萩原寺住職秋山行徳師に謝意を表する。
( 山口英男・厚谷和雄・遠藤基郎・末柄 豊・伴瀬明美・井上 聡・稲田奈津子・遠藤珠紀・山口悟史)


『東京大学史料編纂所報』第50号